ドコモ2.0の宣伝効果と販売効果
先日、「結局ドコモ2.0の宣伝効果はいまひとつだったが・・・」というテーマで8月にドコモの契約数が22,900の純減となった理由について考察をしてみました。皆様から様々なご意見等をいただき、いくつかの調査データも集めたので、ここでデータを整理しつつドコモ2.0の宣伝効果と販売効果について少しまとめてみたいと思います。
7月2日、ネットリサーチのDIMSDRIVEは小学館DIMEと共同で、「携帯電話会社のイメージに関するアンケート」(調査期間は2007年6月13日(水)~6月14日(木))を行いました。ドコモユーザーの認知は他キャリアより10%以上高く、また39.5%の人が“好印象”と回答しています。
同じく「携帯電話会社のイメージに関するアンケート」の調査結果からドコモについてのイメージで最も多かったのは“高い”で46.9%と半分近くに上っています。一方、auやソフトバンクは5%以下となっています。ドコモ2.0の広告によって、好印象やメジャー感は与えたものの、芸能人を多用し、広告等も赤を基調としたことにより豪華な印象を与えてしまったことは否めないのかもしれません。
大前研一のブログを筆頭に多くのブロガーから批判にさらされました。現在でも「goo ブログ評判分析」で“ドコモ2.0”を見てみると、9月上旬から中旬にかけて“好評”より“不評”が上回っている状況です。(9/27現在)
9月7日、電気通信事業者協会が、8月末現在の「事業者別携帯電話契約数」を発表しました。NTTドコモの契約数は、22,900の純減と一人負けの様相を呈しています。NTTドコモは、昨年の11月以来の2度目の純減となりました。
9月20日、「価格.com」は、価格.comリサーチでユーザへの意識調査「利用したい携帯会社はどこ?キャリア選びのポイント徹底調査!」(調査期間は2007年8月30日から9月11日)の結果を発表しました。ユーザの重視するポイントは、1位が「通話料金」の26.4%でキャリア(携帯電話会社)のイメージを重視するのは、わずか8.3%となっています。
以上の事実(ファクト)をまとめてみると、ドコモ2.0の広告は好印象であったが、価格が高いという印象を与えた。そしてユーザが携帯キャリアを選ぶ際に重視するポイントは、ドコモ2.0のようなキャリアのイメージではなく「通話料金」であった。その結果、8月末にドコモだけが22,900の純減と一人負けとなってしまった。
つまり、ドコモ2.0というキーワード自体の宣伝効果はあったのですが、販売に結びつくには逆効果だったのではないかと最近ふと感じているところです。私自身ドコモユーザですので、是非9月は純増になってほしいと思っています。