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SNSを学校教育に活用する

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最近、省庁の実証実験や研究開発などでSNSを学校教育に活用するための取組みがいくつか採択されてきています。地域SNSや社内SNSは既に事例も多くでてきており、今後は学校においてもその活用方法について議論が深まっていくものと考えられます。

今回は、教員のSNS活用という観点で事例の紹介と内容の整理をしてみたいと思います。


教育用
SNS
eラーニング
総務省が4/13戦略的情報通信研究開発推進制度(SCOPE)の平成19年度採択課題一覧を発表しました。地域ICT振興型研究開発の中では、「小学校英語指導者サポートのための広域活用可能な教育用SNSシステム及びe-Learningプログラムの開発」が採択されました。研究の目的は、SNSを利用することによって小学校教育の英語課題を共有し解決し、かつeラーニングと連携させるというものです。

eラーニングの課題は、経産省のeラーニング白書を見ても、インタラクティブ性などのコミュニケーションの機会が少ないことが大きな問題のひとつになっています。SNSによりコミュニケーションの部分を補完していくことによって、eラーニングの学習効果は高まるものと考えられます。将来的には、SNSが次世代eラーニングのコアサービスになる可能性も十分にあるでしょう。

 

教員間のコミュニティ
都立高校情報教員SNS」では、都立高校情報教員が密に情報交換を行うためのコミュニケーションツールとして利用されているようです。平成19326日に開催された東京都高等学校情報教育研究会研究大会でもポスターセッションの中で紹介されています。

事務連絡からノウハウの共有までいろんな情報交換がされているものと推測されます。

 

教育機関や地域とのSNS連携の可能性
同じく総務省の研究開発の中で「地域SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)連携のための相互認証基盤の研究開発」が採択されました。研究目的は、地域SNS等の目的限定SNSが多く開設される中で、例えば教員SNSとボランティアSNSとの間で相互利用を実現させる相互認証基盤を研究するというものです。

相互利用できることによって、学校単位や教育委員会単位そして県単位で多くの情報交換やノウハウが共有できる情報共有プラットフォームができあがる可能性も考えられます。


新任教員はmixi世代
文科省の統計調査によると、毎年小学校では全国で12,000人前後の方が採用されています。多くの方は学生時代にmixiなどを経験しているmixi世代でもあります。mixiの教員採用に関するコミュニティの上位は、4/17現在で7,474名、6704名、3,714名、1402名と多くの方が登録されています。また、地域別も教員採用コミュニティを見ても兵庫県774名、埼玉県730名、神奈川663名の方が登録されています。

この数値を見ると、一人の方が複数のコミュニティに登録されているとは思いますが、新任教員の多くはmixiを経験してきていると考えることができます。

 

SNSはやはり学校にとって必要か?
今回は、教員にフォーカスして学校におけるSNSの必要性について事例を交えながら整理しました。SNSの良さを中心に書いてしまいましたが、教員がネットを使いすぎて児童とのコミュニケーションをする機会を減らし、仕事の時間が逆に長くなってしまうなどのマイナス面の可能性も十分に考えられます。また保護者にもSNSを開放すればメリットも多く考えられますが、運用は大変になります。よって、導入する場合においてはメンバー構成や運用ルールも含めて十分な検討が必要です。

教員がSNSを使うことによって、教員間の情報やノウハウ等の教員のための集合知を共有することができます。そして教員の不安の解消やいじめなど学校での諸課題を解決するためのひとつのコミュニケーションツールになる可能性もあります。今後の学校でのSNSの広がりを注目してみたいと思います。

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