「HPウェイ」と「デルの革命」
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「HPウェイ」は1995年に、「デルの革命」は1999年に(原書が)出版された、いずれも創業者が書いた本です。既に絶版(HPウェイは月と海社から増補版が出ています)ですが、出版当時は2冊ともベストセラーになりました。
Dellが株式を非公開化したのがちょっと感慨深く、本棚の奥から引っ張りだしてきました。 HPもDellも90年代~00年代、PCの興隆とともに栄華を誇り、現在は2社とも業績不振に悩んでいます。 1984年(AppleがMacを発売した年)に1000ドルの元手で会社を立ち上げたデル青年も、もうすぐ48歳。これまで幾つもの危機を乗り越えて来ましたが、タブレット市場参入の失敗は結構大きかったかもしれません。 HPも買収したwebOSを生かしきれず、モバイルへの移行がうまくいかずに今日に至っています。 iPhoneとそれに続くiPadでMacからのシフトに成功したAppleと対照的です。 非公開企業に戻ることで、創業者のマイケル・デルはかつてのように意思決定がしやすくなるわけですが、つまりDellの命運はデルさんにかかっているということです。 ヒューレットさんとパッカードさん作り上げた「HPウェイ」は業界の尊敬を集めていましたから、HPが「Dellの顧客が代替製品を探すことになるだろうから、HPはこの機会を最大限に利用する計画だ」という声明文を出したのにはちょっとがっかりしました。
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