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「Androidにフラグメンテーション問題なんてないもん」なのか?

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 GoogleでAndroidを統括している偉い人、アンディ・ルービンさんがSilicon Valley Mercury Newsのインタビューに答えた話をTechCrunchが日本語にしてくださっているので、その話はそちらにリンクしておいて、と。ルービンさんもやっぱりAndroidのバージョンアップのスピードが速いことが開発者の負担になっているのでは、と懸念しているんですね(ちなみにAndroid 2.2になったコードネームFroyoの次のOSのコードネームはGingerbreadです)。

 それに関連して、GoogleでOpen Source&Compatibility Programのマネジャーを務めるダン・モリルさんの5月31日付のブログ投稿がちょっとした話題になっています。

 誤解を恐れつつ(おいっ)はしょると、世間ではAndroidのフラグメンテーション問題がずっと取りざたされているけれど、そんなものは実際にはない、と言っています。「フラグメンテーション(断片化とか分裂とかいう意味)」の定義自体がはっきりしませんが、要はOSの頻繁なアップデートの結果、複数のバージョンのOSを搭載したAndroid端末が市場にいっぱいあって、メーカーも開発者もユーザーも困ってるよね、という話です。

 モリルさんいわく、「Android端末間の互換性を保つことに何の問題もないとは言ってないし、アプリ開発者が徹夜するはめになるような問題がないとも思っていないけれど」【←フラグメンテーションなんてよくわからない問題はないけれど互換性に問題があることは認識している、という部分をはしょりすぎて誤解を招きそうだったので6月3日に追加しました】Androidの互換性はちゃんとしていて、Android SDKをちゃんと使って開発したものであれば、古いアプリでも最新のAndroid端末で稼働する(100%上位互換)し、新しいアプリを古いOSにも対応させるかどうかは開発者の判断に任せている。互換性をチェックするためのAndroid互換性プログラムも立ち上げた。それに、Android端末からAndroid Marketにアクセスすると、その端末で使えるアプリしか表示しないようになってるからユーザーが戸惑うこともない(そういえばそうですね)。

 んー。でもやっぱし開発者とメーカーは大変だと思いますよね。ルービンさんが言っているように、バージョンアップのスピードが遅くなれば、息がつけるようになるでしょうけれど。最新OS搭載機ユーザーとしては(たとえ短い命でも)、しばらく周囲の人たちにいろいろ自慢できるのはいい気分ですけどね。

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