Skype>Joostのゼンストローム氏は根っからの起業家
昨日はゼンストローム氏がSkypeを辞めるという記事と同氏が共同設立者であるJoostが公開βになったという記事をほぼ同時に載せました。
2005年にeBayがSkypeを21億ドルで買収したとき、Skypeのユーザーの大半は「ノー」と言い、eWEEKのコラムニスト、デビッド・コーシー氏も「eBayは資金力はあるが判断力のない企業であることを自ら暴露した」とまで書きました。今回eBayが発表した減損処理は、自ら失敗だったことを認めたということになるんでしょうか。
起業家が必ずしも優れたCEOになれるとはかぎらないという典型的な例かもしれません。実際、JoostではCEOにはならず、コンテンツ戦略を担当するそうです。CEO退任の発表直前にトマス・クランプトン氏が行ったゼンストローム氏へのインタビューでは「ぼくは基本的に起業家だから、Skypeはそろそろ誰かに次のレベルにしてもらういいころあいだと思う」と語っています。
とはいえ、Skypeから離れられてせいせいした、という感じではなく、「Skypeで何百万人もの人にかかわれたことを誇りに思う。世界のフラット化にちょっとは貢献できたんじゃないかな」とちょっとしんみりしています(ってまた勝手な思いこみですが)。
Skypeがなかなか金のガチョウになれなかったのは、こういう「ビジネス二の次」的なメンタリティも関係していたのかもしれません。Joostではお金もうけはほかの人に任せて「ユーザーありき」のサービスを考えることに専念できそうです。Joostの次はメール関係のサービスもあっためているみたいで、やっぱり根っからの起業家なのかも。
Joost、ダウンロードはしたもののインストールは躊躇中の澤でした。