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セカンドライフでのマーケティングがうまくいかない理由

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 Linden LabsがFBIをセカンドライフ(以下SL)に招待した、という記事が掲載されています。捜査官のアバターはやっぱりジャック・マローンみたいにびしっとダークスーツを着ているんでしょうか。

 ところで人気ブログGigaOMに、「SLでのマーケティングがうまくいかない理由はこれだ!」というエントリーがありました。ドイツの調査会社Komjunitiが先週発表したSL内でのマーケティング活動に関する調査で、回答者の7割が結果にがっくりきているという結果が出たんだそうです。その理由について、ワグナー・ジェイムズ・アウ氏が3つの理由を挙げています。

 まず、SLの主な移動手段である「テレポーテーション」の問題。SL内では行き当たりばったりに「飛行」でさまよっていてイベントにぶつかることはまずありません。目的地を自分で決めて、「テレポーテーション」する、というのが一般的です。そうなると、よほど魅力のあるイベントをやって宣伝しない限り、わざわざ企業のキャンペーンを見に行く人はいないでしょう。

 次に、「緑点効果」の問題。SLでは地図上で人を緑の点で表しているので、この緑の点がいっぱい集まっているところに行ってみるとおもしろいことに出会えたりします。コンスタントにイベントを開催して「緑点が緑点を呼ぶ」サイクルを作ればしめたものですが、それに成功している企業はあまりないようです。

 もう1つはリアル世界の製品は仮想世界の製品にかなわない、ということ。センスのいい主婦などが時間をかけて創作したアバンギャルドなドレスの前では、オーソドックスなカジュアルウェアも色あせて見えます。

 この3つ目にはなるほどーと思いました。SL内で製品を使ってみてもらおうというコンセプトの企業は多いですが、自分と似てもにつかないアバターで服を試着してもしょうがないし、HMDでも使って世界に入り込まなければ、よほど想像力が発達していないと新車に乗っても実感わきません。

 すっかりSLから足が遠のいてしまい、自分のアバターがnintendogsみたいにぼろぼろになっていそうで怖い澤でした。

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