HD DVDのコピープロテクト、破られる
次世代DVDフォーマット「HD DVD」のコピープロテクトが早くもクラックされたとNew York Timesで報じられています。プロテクトを解除したHD DVD映画がBitTorrentネットワークに流れているとトラッカーサイトThe Pirate Bayも報告しています。
HD DVDで採用されているコピープロテクト技術は「Advanced Access Content System(AACS)」。Blu-rayでも同じ技術が使われていますが、最初の防御が破られた際にバックアップとして機能するソフトを加えてあるので、Blu-rayの方が少し安全だと考えられているそうです。とは言え、Blu-rayのプロテクトが破られるのも時間の問題かもしれませんが……。
現行世代のDVDがクラックされ、コピープロテクト解除プログラム「DeCSS」が開発されたのは1999年。DeCSS作者の「DVDヨン」はその後ノルウェーで訴えられ、最終的には無罪となりましたが、DeCSSのコードを掲載していたサイトも訴えられるなど、いろいろと騒ぎになった覚えがあります。当時はBitTorrentなどがなかったことを考えると、動画共有が普及した今、AACSのクラックはDeCSS以上に大きな波紋を呼びそうです。
ところでThe Pirate Bayと言えば、シーランド公国の買収に名乗りを上げたことが昨日報じられました。同サイトでは買収のための寄付を募っていますが、数日で1万7001ドルが集まったそうです。売り出し価格の6500万ポンドにはまだまだ届きませんが、果たして「BitTorrent公国」は実現するのでしょうか。
以上、広瀬でした。