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映画に出てくる「ありえないユーザーインタフェース描写」トップ10

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 Jakob Nielsen's Alertboxに出てた、“Usability in the Movies -- Top 10 Bloopers”が面白かったので紹介しておきます。日本語にすると、映画に出てくる「ありえないユーザーインタフェース」トップ10、といったところでしょうか。

 映画を見てると、こりゃありえねー、というコンピュータやITデバイスのユーザーインタフェースがありますよね。

 ちなみに、このヤコブ・ニールセン氏。ユーザーインタフェースの大御所であるドン・ノーマン博士と並び立つえらい先生で、Webユーザビリティに関する数々の業績を残しています。ではトップ10から一部抜粋。

1位:ヒーローはどんなUIでも即座に使うことができる
いきなりエイリアンのコンピュータ操作はできないだろう、と。

2位:タイムトラベラーは「今の」デザインを使うことができる
過去からやってきて今のコンピュータ、使える? 例えばまったく知識のない人がExcelを使える、とか。

3位:3DのUI
「Minority Report」でトム・クルーズがやっていたあの大げさなジェスチャーインタフェースを指摘してます。でも、そのずっと昔にキアヌ・リーブズが「JM」でやっていたのはご存知? ジェイコブ・ニールセン氏は、「3Dはデモ用で、2Dは仕事用」だと言っています。

4位:マシンの接続、データの補完は簡単
昔はAppleが莫大な予算を使って映画でMacを使わせていたので、ありえない場面でもMacが使われていました。だからマシン接続は簡単だったようです。さらに、「TWENTY-FOUR」で、ジャック・バウアーが写真から簡単にビルの3Dデータを取りだすという「奇跡」。

5位:「アクセス不可」「アクセス許可」ダイアログ
ヒーローはいったんアクセス不能になった直後に、危機一髪のところでアクセスを許可されます。それはともかく、許可、不可のダイアログは出さないだろう、と。

6位:でかいフォント
高橋メソッドならともかく、「アクセス不可」のダイアログで巨大フォントはないだろう、と。

 この記事は、公式日本語サイトで翻訳が出るはず(2週間以内)なので、そちらもぜひ。

 いまのアプリケーションで一番3Dインタフェースが似合ってそうなのは、Google Earthでしょうね。SpaceNavigatorで月面をグリングリンと。

NASAとGoogleが提携——Google Earthでの気象予報など実現へ

3D作業用の新ツール「SpaceNavigator」——Google Earthにも対応

 以上、パワーグローブを一時期持ってたり、Macで音声命令をやってみたりとか「映画的ユーザーインタフェース」好きの松尾でした。

追記:POLAR BEAR BLOGさんのエントリー「映画に見るインターフェース -- 10の間違い」に、さらに詳しく取り上げられていました。ナイトライダーのKITTについては、それをナビゲーションシステムの目標としている会社もありますね。

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