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開発ツールビジネスの再生に格闘。マーケティングの視点で解説

2月14日はバレンタイン...いや、Delphiの誕生日

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昨日2月14日は、ボーランドによって開発され、現在ではエンバカデロ・テクノロジーズによって進化を続けているDelphiの誕生日にあたります。今から15年前、Delphiの最初のバージョンが米国でリリースされたのです。当時は、世界同時リリースなんて概念はありませんでしたから、時差を考えると2月15日なのでしょうか。

まだ16bit Windows向けだった最初のバージョンですが、その当時から衝撃をもって市場に受け入れられました(自分は、そのときはまだC/C++プログラマーで、「Delphi」という名前は聞こえていたぐらいでしたけど)。

Delphi_video

発表時のデモやキャンペーンビデオなどは、5年前の10周年のときに公開されています。

あれから15年、Delphiは、実質的にWindowsテクノロジーとデータベースアプリケーションのアーキテクチャの変化の中で、過去の資産を維持しながら進化してきたと思います。過去を捨てて新しいものを作るのはある意味容易ですが、過去を維持しながら、というのは、特にITの世界では難しいところがあります。

その点で、Delphiは、自身の進化に苦労してきた時期がありますが、ここ数年、Delphiらしさとは何かを改めて問い直し、原点に返った開発を行ってきていることで、再び進化の軌道に乗り始めた感があります。

例えば、最新バージョンのDelphi 2010では、タッチ/ジェスチャーサポートを採り入れました。これは、従来のコンポーネントにタッチ/ジェスチャーサポートを追加するもので、新バージョンでは、従来アプリケーションに対しても、簡単に「コンポーネントのビジュアル操作で」ジェスチャー対応のユーザーインターフェイスを加えることができるのです。これなんかは、既存の資産の上にうまく新しいテクノロジーを実装してみせている例だと思います(百聞は一見に如かず。こちらのビデオをぜひご覧ください)。

さて、ツールで15歳というと、かなりの年齢になるわけで、若いツールに比べると、ワクワク感が足りないのでは?という印象があるかもしれません。でも、使ってすぐに動かせるこの感覚はやっぱり楽しいですよ。

ちなみに、自分が最初に作ったちゃんとしたDelphiのプログラムは、数字合わせゲームでした。4x4のマス目で、1から15の数字をそろえていくアレです。会社に入っていきなり「Delphi担当!」といわれて、それまでDelphiなんて触ったこともなくあわてたのですが、これまでになく簡単に習得できるツールで、数日後にはそんなゲームプログラムを作ることができたのでした。

ということで、プログラミングは楽しくなければ、の原点にあるツールではないかと思います。

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