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開発ツールビジネスの再生に格闘。マーケティングの視点で解説

製品発表Webの移行イベントなどなど、あわただしい合間をぬって演奏会に出演したので、感傷にひたる間もなく、次の演奏会に向けての練習が始まろうとしている。知らない間にチャイコフスキーは終わっていました、というのもなんだし、演奏会どうでした?と聞かれることもあるので、ちょっとまとめてみようと思う。

ただし、聴衆の立場からすると、最終的に音楽を全体として受け入れるものなので、演奏のあの箇所がどうしたこうしたという瑣末なミス、事故については、終わってからどうこういってもしょうがない。本番までは細部にこだわり、後は全体のイメージを考える。言ってみれば、細部に磨きをかけるのは、音楽全体を作り上げるための基礎体力作りのようなものだ。

してみると、なかなか演奏した側として、演奏会の結果を報告するのは難しい。どうも、「楽しかったですよ」とか、しまらない答えをしてしまうのはそのためかもしれない。しかし、今回は本当に楽しかった。それは、個人的に、今回、新しい楽器で演奏会に臨んだことがあるのかと思う。車でいえば、初めての長距離ドライブのようなもの。楽しくないはずがない。

これまでの楽器は、学生時代に譲り受けたもので、かれこれ20年以上使っていた。音は大きめだが、あまり深みはなく、中間の弦(D線とA線)の発音が弱い。メロディを1オクターブ下で支えたり、内声を担当することの多いセカンドヴァイオリンでは、この弱点は痛い。

数年前に本番で弦を切って、予備楽器に切り替えたところ、あまりいけてない予備楽器のほうが少なくとも中音域はまさっていて、「これは楽器を買い換えたほうが楽だな」と思い始めて数年、ようやく新しい楽器を手にすることができたのだ。

今年1月の演奏会が終わってから、とある楽器屋を訪ね、好みの音色と予算を伝えて探してもらって、10本ぐらいの中から選んだもの。20世紀初頭の楽器だ。

近現代もののフルオーケストラの楽曲を取り上げることが多く、金管楽器や打楽器とけんかしても負けない音量、でもブラームスの緩徐楽章の泣かせる旋律も弾ける楽器。そんな注文だった。いくつかの候補を試奏したが、新しい楽器だと音量はあるが渋みに欠ける。泣かせる部分を考えると、古い楽器に傾倒していった。

選んだ楽器は、中音域がとにかく強い。力強く弾くと、D線でもG線のような音が出る。スルゲーといってG線で高めの音を演奏し、深みや力強さを出す指示がある箇所がよくあるが、これをちょっとずるしてD線で弾いてしまっても十分いけるぐらいだ。高音域の音量も十分だが、E線とA線の音質の差が少ないので、音質理由のポジション移動にあんまり神経質にならなくてもよい。これも楽できる。

ということで、ちょっと弾くだけでもうまくなった感じがするし、実際音も大きくメリハリもあるので、オーケストラ内での自分の音の存在感をしっかり認識できるため、ちゃんと練習しないといけないという気になって、より上達する。楽器を買うというのはこういう二次効果もあるのかとあらためて思った次第。

さて、演奏会での新楽器デビューはどうだったかというと、全曲にわたって自分の音の存在を認識しながら演奏していたので、さながら2時間以上カラオケで歌いまくったような気分だった。従来の楽器だと、フルオーケストラで大音量となるところは、自分の音が埋没していたし、通常そういうものだ。きざみの一音まで、しっかりと掌握できるとは、新楽器おそるべしである。

一点残念なのは、ステリハでE線を切ってしまい、ピラストロのゴールドから、予備で持っていた廉価なゴールドブラカットに変わってしまったことだ。1000円の弦が300円になってしまったわけだが、単に値段うんぬんということだけでなく、相性というのもある。前の楽器はキラキラした音で、300円のカラカラした音がフィットしていた。しかし、今の楽器は、A線からのつながりでもうすこししっとりした音がほしい。まだ探求しつくしてはいないものの、少なくともゴールドブラカットの相性はよろしくなかった。早速、ピラストロ・ゴールドを2本ばかし調達して、次の初見大会に臨むことにした。

Vn01

こちらが以前の楽器。

ボディは明るめ。

Vn02

こちらが新しく購入した楽器。

90年モノなので色も渋め。
hifujii

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藤井 等

藤井 等

エンバカデロ・テクノロジーズ勤務。
ボーランドの開発ツール事業分離発表を受け、数年ぶりにマーケティングに復帰し、2009年からは日本法人代表へ。
仕事に関連したソフトウェア開発やマーケティング、ビジネスに関する話題、週末には音楽の話題を。

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