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真夏のチャイコフスキー、クールには決まらない?

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恒例のサマーコンサートは、なぜかロシアプログラムである。夏にロシアの作品を取り上げる効能は、以前本ブログで書いた記憶がある。音楽によって生まれる空気に涼感があるのだ。

しかし、今回取り上げるチャイコフスキーの交響曲第4番は、はずかしくなるぐらい熱狂的な終楽章があり、なかなか熱い。1楽章は、主題の提示がいずれも静かに始まり、冷感を覚えるのだが、曲が展開していくにつれて、ポリリズム(これについてはまた今度)的に熱狂してきて熱くなる。特に演奏する側は、長く持続するフォルティッシモ、激しいリズム、あるいはうねるような息の長いクレッシェンド、うってかわって反復的な動きなど、バラエティに富んだ発汗要素が含まれている。2楽章も中間部が熱い。

ということで、実際、音も演奏もクールになるのは、3楽章だけということになる。この楽章がクールなのは、楽章を通じてずっと弦楽器がピッチカートで演奏することもある。通常弦楽器は、弦を弓でこすってその摩擦で音を出すが、ピッチカートは指ではじく。発音の瞬間は、どちらも同じようなのだが、指ではじくストロークを加味しなければならない分、ピッチカートのほうがアンサンブルに神経質になる。しかも、この曲は、結構強弱の変化がある。

例えば冒頭はこんな感じ。

MIDI音源だと、一糸乱れぬ整然とした演奏になるが、実際は冒頭からテンポを作ってアンサンブルするには相当神経を使う。

ピッチカートの場合、一度出してしまった音は修正が効かないというのも神経質になる要因かもしれない。弓のように、ゆとりのある往復運動でもないため、ストロークが次の音の成否も左右する。

だから、クレッシェンドもあまり熱くはなってはいけない。クールに決めると音が立ってくるのだ。

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