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開発ツールビジネスの再生に格闘。マーケティングの視点で解説

機能提案で必要なプレゼン術と交渉術

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先週末のRuby会議をもって今四半期のマーケティング活動は一段落し、次に向けた準備が始まっています。3rdRailの製品機能に関するミーティングもそのひとつ。CodeGearになってから、製品仕様に対するフィードバックの風通しはかなりよくなっており、フィールドテストなどに参加すれば、商用ツールながらも、直接仕様策定に関与できるようになっています。今回は、それとは別に、3社アライアンスの一環として、製品の将来バージョンについての議論を行いました。

機能提案といえば、先日のRuby会議で面白いセッションがありました。最終日に実施された「matzを説得する方法」。この日は参加していなかったのですが、気になって自宅からストリーミング配信で聴講です。

一見、「がんこな職人を説得する社交術」みたいなくだけた内容のように思えますが、実は、機能要求の提案をいかに採用させるかという、コミュニティにおける交渉術を分かりやすく解説したもの。これは、Rubyに限らず応用できます。

例えば、受け入れられやすい提案とは、必要性が納得でき、解決策が妥当である、また、開発版に対する提案で、リリース直前ではない、余計な要求が入っていないなど。例を示すときには、現実的な例を使って、その必要性を実感させようとか、対面でも言おうとか。

逆に、何が問題なのか分からなかったり、新たな問題を発生させるような解決策だったり、余計な提案の入っている抱き合わせ案だったりというのは、撃沈しやすいなど。

ソフトウェアの仕様は、もちろん常に確固たるものがあるわけではありません。自分がよいと思う仕様を他の人にもよいと思わせるには、プレゼン能力も重要なのだと再認識させるよい内容でした。

ちなみに、Ruby会議のセッションビデオは、ニコ動で公開されるそうです。フィールドテストなどに参加されている方は視聴をお薦めします。

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