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開発ツールビジネスの再生に格闘。マーケティングの視点で解説

円高進行、外資系マーケティングには得か否か?

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1ドル95円だそうだ。

マーケティング予算の管理は、会社によって違うと思いますが、CodeGearでは、ドルで予算が決まり、当然ながら円で支払います。つまりは、1000ドル使っていいよ、と言われても、何円使えるかは、そのときの為替相場次第、というわけです。

アメリカに本社を置く外資系の場合、ドルで予算を決めることが多く、売り上げも、支出も、為替変動を若干考慮しつつも、基本的にドル本位です。そうであれば、円安になって、使えるマーケ予算が一瞬増えたような気になっても、その分同じ1ドル稼ぐために必要な円が増えるので、結局同じことです。

では、円高がいいか、ドル高がいいか、ということについては、「相応」がいい、というのが正直なところです。物価水準に合わない為替レートが続いていると、製品の体感価格差が大きくなってきます。例えば、物価水準に対して、極度にドル高に振れているとすると、アメリカで「思い切った価格」というのを打ち出しても、日本では、「そこそこの価格」にしかなりません。彼らが価格訴求のマーケティングを打ち出したとしても、日本は別のメッセージを考えるか、為替差を飲んで、身を削って同じメッセージを打ち出すかしないといけないわけです。

昨今の物価状況を考えると、円は安すぎたように感じていたので、「相応」な気がしますが、急激な変化はダメージも大きいので、ゆるやかに「相応」に着地してもらいたいものです。

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