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開発ツールビジネスの再生に格闘。マーケティングの視点で解説

Turbo続報 - 開発者人口をどれだけ増やせるかがチャレンジ

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さて、今日の朝、短信をアップしましたが、なつかしのブランド「Turbo」の復活を発表致しました。社内では、日産のリバイバルプランでのフェアレディZの復活みたいに、新しい事業体についての発表と同時に「Turbo復活」とやった方がメッセージが明確に伝わると主張していたのですが、両方足並みを揃えるわけにもいかず、この案のとおりにはいきませんでした。とはいえ、安い価格帯の製品と無償版を提供していくことで、学生や個人ユーザーの方にプログラミング環境を提供するという、ここ数年のボーランドとはまったく違った方向性を打ち出せたのではないかと思います。

日本語版のリリースも掲載しましたのでお知らせしておきます。アメリカ発のリリースなので、日本で翌日配信というのは、時差があるので即日とほぼ同じ。しばらく米国発の発表を日本語で配信するまでのタイムラグがやたらあってそんなのニュースじゃないよという状態だったので、かなり改善できたのではないかと思います。ただ、事業分割の発表は、ぎりぎりまで落ちてこないだろうから、翌日配信は厳しいだろうなと予想します。日本は、英語のリリース配信だけで済まないかなり特殊な国なので、ローカルでがんばるしかないところもあります。

Turboに話を戻しますが、ボーランドのALM担当の営業スタッフに同行してお客様を訪問すると、ときどき管理職の方から、「いやぁ昔はTurbo Cを使ってましたよ」なんて声をかけられることがあります。いっしょの営業君が目点になっているそばで、昔話で盛り上がったりします。確かに、かつてコンパイラなんて手が届かない製品だったときに、Turboシリーズが、安くて早く、しかも高性能のコンパイラを世に送り出すことで、プログラマの卵を大勢育てました。当時とは状況が違いますが、プログラマを育てる努力をしなければならないと感じていることは確かです。

これは昔のTurbo C++パッケージ。よくこんなものとってあったよなというシュリンクラップつきのレアものです。新しいパッケージは、今風のDVDボックス的なパッケージになる予定。新しい日本語版の箱はこれから作ることになります。

最近メディアの方にお会いするときによくする話なのですが、プログラマって昔ほど魅力的な仕事に映らなくなってるんじゃないか、と感じています。構造的に見ればプログラマ人口は減少していないはずなんだけど、プログラマの位置付けが、従来のプログラマではなくコーダー(コードを書く作業に従事している人)に変わって、そこにオフショアとかアウトソースが関わってきているように感じます。クリエイティブな仕事は上へ上へと移っていって、現場から離れていく傾向にある。でも、事件は現場で起こってるんだー(ちょっと古い?)。

とにかく、実際に動くものを作るよろこびとか、そのしかけを考える楽しさを、もう一度努力して世に広めることが、この構造を変える第一歩だと思います。実装抜きにして、アイデアだけで勝負してると、いつのまにかアジアの元気な国にみんな持ってかれちゃいますし。

さて、そんな思いもこもっているTurbo製品ですが、turboexplorer.com で英語の情報をとりあえず発信開始しています。プレスリリースでは、第3四半期中(つまりは9月末まで)に出荷する予定、としていますが、turboexplorer.com には、

xx days, xx hours, xx minutes, xx seconds
until the Turbo(s) are here!

と書かれた時計が動いてます。これじゃ出荷日計算できるじゃん!いいのか。

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