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本当の会計の話

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上場をしていない小さい会社の会計は、経営者や社員が仕事をする上で役に立つことが一番だと思っている。
ビジネスをする上で定められているルール(たとえば決算資料を作ること)は、第三者の目からも会社の経営状況がわかるためのものだから、本来は経営者や社員に役立つはずである。

しかしながら、ルールというのはなぜかルールを守ること自体に意義が見いだされやすく、決算書を作るために会計をしているような状況に陥りがちだ。

そういう迷路に入りそうになった時に、この本を読むと、会計というルールを通して何に精力を払わなければいけないのか考えるきっかけとなる。

さて、アークコミュニケーションズは月次で決算を行い、スタッフに公開している。
この規模の会社としてはかなり会計に力をいれている会社だと思うのだが、考え方は非常にシンプルだと自負している。

1.自分が漕いでいる船がすいすい動いているのか沈みそうなのかオールを漕ぐ人は全員知る権利と義務がある。(毎月朝礼で事業部ごと・個人ごとに利益を開示している)
2.経営判断に使わない数値は集めない
3.健康診断書を穴のあくほど眺めても、健康にはならない(決算書を分析するだけでは、売上は増えない)

2.について一例をあげると、アークコミュニケーションズは労働集約型ビジネスをしているにもかかわらず、スタッフの人件費は固定費ととらえ、プロジェクト単位に割り振らない。つまり、人件費を含めたプロジェクトごとの収益はわからないしくみなのである。(外に出ていく経費はプロジェクト単位で押さえている)
会計の教科書の観点からいうと、すべきであろう。
しかしながら、私は、そのプロジェクトが赤字だからといって、そのお客と取引しないなど切り捨てることはしないし、そのプロジェクト分だけ人件費を浮かせることも出来ないので、時間をかけてそのような指標を作っても無駄だと考え、今はやらない。

私が会計への取り組みのスタンスがはっきりしているのは、お金のことを考えるのが大嫌いだからだ。嫌いなので、出来るだけ時間をとられたくなく、シンプルだが、
ちょくちょくチェックできるしくみを作っている。中小企業の社長の時間を使う金策も大嫌いなので、借金をしてキャッシュも必要以上に保持する。(金利がもったいないとは思わないようにする)

反面、私が好きなこと(営業、マーケティング、人事、新規ビジネス開拓など)については、あきらめが悪く、判断もすっきりしない。結果、オペレーションが複雑になり、しくみもなかなか確立しないことが多い。

あまり興味のない会計がなんだか一番得意だったりするのである(^_^;)

<過去の関連エントリー>

月次決算公開:経営者は見える化しているつもりでも、スタッフには意外に見えていないことが多い

「見える化」はいいなぁ:目標達成には、毎週350万円粗利を増やさなきゃいけないことがよくよく実感できたので

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