ファシリタティブにファシリテーション企画を練る
当社にとって初めての試み、1泊2日の泊り込み研修(ファシリテーション)を行った。そのファシリテーションの企画を事業部長のHさんと教育担当のSさんとファシリテーターであるCMCの森さんと私の4人で練っていたときのこと。
ワークショップの目的・成果物を決めようと、当事者のHさんや私を中心に言葉(思い)はたくさん出てくるのだけどなかなか考えがまとまらない。
スタッフのキャリアパスを作ることとか、3年後のビジョンを共有することとか、チームの一体感を高めるにはどうしたらよいかとか、今後の採用のクライテリアだとか、色々なトピックは出るものの、議論になっているようで噛み合っていない。
やばい、行き詰った、なんだかこのまま会議を続けても結論がでる気がしないぞ?と思い始めたとき・・・・
突如、森さんはHさんや私が言っていることをひとつひとつホワイトボードに書き留めだした。するとそのホワイトボードに書かれていることを見て、Sさんが、「大里さんってスタッフに今よりもっと拍車をかけて頑張って働いて!というメッセージを送りたいのですか?」と質問してきた。
即座に違う!と思った。でも、このホワイトボートに書かれている項目を読むと、う~ん、何かがおかしいなぁ・・・・私の本当に気にしていることがなんだか表れてきていないようだ。
スタッフが現在一生懸命仕事をしていることには疑いは持っていなくて、でももっと楽しくて効果的に働くために何か出来ること、それはスタッフもそうだけど私たち経営陣にも何かあるんじゃないかなぁと思ったんだよね。
そのSさんの投げかけにHさんもすばやく反応し、パタパタと議論は収束に向かいファシリテーションの目的は「皆に楽しく効果的に仕事をしてほしいとHさんと大里が真剣に考えていることを伝える。そして皆に楽しく効果的に仕事をしてもらうための、具体的な約束をする」と決まった。「価値観」というキーワードを議論の合間にピックアップできたことから、成果物も①2010 Vision Statement、②Value of the Team、③相互のCommitmentとパタパタと決まった。
かいか~ん。途中で少々絶望的な気分にまでなったのに、メンバーが納得する素晴らしい結論が出たのはどうしてだろう?
①ホワイトボードに発言を書き付けたことにより、議論のための共通認識が出来、メンバーが自分の気持ちを俯瞰的に見ることが出来るようになった
②違う立場の人が議論に入ることにより、違う側面からいつもの事象を捉えることが出来たので独りよがりが減った
③キーワードを抽出することによって、メンバーの気にしていることが形になり、成果物を具体化することができた
④アウトプットを導き出そうというメンバーの執念が発散していた議論を収束へ向かわせた
こうやって、分析を文字にしてしまうとたいしたことではない。
が、大木さんがブログに書いている「例えファシリテーションの初心者でも、素晴らしいファシリテーションは誰でも感動するものです。」を思いもかけずに私はファシリテーションの企画を練るときに味わった!
さて、企画ではなく、実際のファシリテーションでこのような感動が起こったかと言うと・・・
実は企画とおりにワークショップは進まず(こちらの判断でAGENDAを変更してしまい)、予想していなかったインプット、アウトプットが多く、これはこれで有意義であった。
また別の機会にご報告しましょう!