「男の人に代わって!」:女はしたたかじゃなくっちゃ。
『顧客から「男の人に代わって!」と言われた時は、「はい、かしこまりました」と猫なで声を出して、一番仕事が出来そうにない新入社員に電話をまわしていたの』とビジネススクール時代の同級生が言っていた言葉を思い出した。
彼女の怒りと自負を感じた言葉だった。今からもう15年も前になる。
が、状況は今も、ワールドワイドであまり変わっていないらしい。
私は幸運にも、女性という理由で苦労した経験はない。
そういう職場を選んでいないこともあるだろうし、「おにぶ」だったので、差別されても気にならないことも多かっただろう。
「大里さん」だからという理由で、特別視される(世の中の慣例が通じずあきらめてもらえる)ことのほうが多かったような^^;
さて、このケース私ならどう対応しただろう?
昔だったら、何も気にせずに、「はい、代わります」と素直に言って終わっていただろう。
こんなことでいちいち目くじらを立てるほど度量も小さくないし、口論するほど暇でもないという気分だった。
男女差別に関することを、細かく指摘する女性の先輩に対しては「あ~、そんなに怒らなくても」と思っていたような気もする。
が、今はそれではいけないのだと思うようになった。
私はそれでよいけど、後輩の女性にまた同じ問題で困らせるの?誰かが「それはおかしいよ」と言わなければ永遠に状況は変わらないのでは?
私は自分さえよければと、正しくないことにいい子のふりをしていただけだったのでは?
何もないところに、女性の先輩が足を踏み入れて道を作ってくれた。
私はその道を踏んでいるだけ。
私も先輩がしてくれたように、道を作る側に回らなければいけないと
思う今日この頃である。
さて、さきほどの話の続き。
かわいそうなのはその新入社員君だ。当然顧客に何を言われているのか全くわからず、顧客に怒鳴られ、半べそ状態で、「すみません、顧客が怒っているんです。電話を代わって下さい」と彼女に泣きついてくる。
そこで彼女はさっきよりさらに優しい声で「当社のスタッフが無礼を働き大変申し訳ございませんでした。ご用件はどのようなことでしょうか?」と電話を代わっていたそうだ。あっぱれ。
<今日のオリンピックへの道>
自転車通勤:往復14キロ