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Amazon に見るデジタルトランスフォーメーションの神髄

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いまや、デジタルトランスフォーメーション(DX)は、企業にとって不可避な取り組みに位置づけられようとしています。

DXという言葉自体は結構古くからあるようです。Wikipediaによると、「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」とか「概念的には既存ビジネスをアナログからデジタルへ、デジタルからアナログへとシームレスに変換できる組織への変革」となります。ちょっと抽象的でよくわかりませんね。

ネットコマースの齋藤さんが『SI事業者/ITベンダーのための「デジタルトランスフォーメーションの教科書」』というeブックを公開していて、その中でデジタルトランスフォーメーションの第3フェーズとして

人間が働くことを前提に最適化された業務プロセスを、機械が働くことを前提に最適化された業務プロセスへと組み替え、さらなる効率と品質の向上を実現する。

と書いています。このほうがわかりやすいですね。

これまでIT化というと、「それまで仕事をそのままITに置き換えて効率化する」ことでした。いわば、書類の流れをデータに置き換えただけのものです。もちろんそれでも、大幅な効率化になったことは間違いありません。しかしDXでは、それまでの仕事のやり方をいったん破壊して、「IT/デジタル技術が存在しているという前提で新たに構築し直す」ことなのだということでしょう。しかし、具体的な例が無いと、イメージしづらいのではないかと思います。

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AmazonこそがDXの元祖ではないか

この点で参考になるのが、Amazonでは無いかと思っています。書籍販売という昔ながらのビジネスモデルに、インターネットを中心とし、デジタルを前提としたまったく新しい業務プロセスを構築して組み込み、その後も改革を続けているからです。

Amazonの創業は1994年。なんとWindows95が出る前です。インターネットにクレジットカード番号を入れるなんてとんでもない、と言われていた時代ではなかったでしょうか。それでもジェフ・ベゾスはインターネット上の通販に巨大な可能性を感じたのです。こちらには、ジェフ・ベゾスがECに向いた商材20種類から本を選んだことが書かれています。(20種類が何だったのか興味がありますが、ちょっと調べた限りでは見つかりませんでした)

【知ってるつもり?!】Amazon創業の歴史や理念をまとめてみた

初期のAmazonが成功したのは、「本」という、ECに向いた商材を最初に扱ったことも大きいと思います。本なら、実店舗で売っているものと同じものが手に入り、手垢などもついていなく、検索にも向いているからです。しかし、だからといって本のネット通販が全て成功したわけではありません。この頃、既存の大手書店がいくつもECに参入しましたが、多くは失敗しました。

これは、既存の事業者はECを「既存店舗の延長」や「新しい流通チャネル」としか考えていなかったのが原因では無いでしょうか。在庫・発注体制や物流についての抜本的な見直しを行わず、既存の仕組みの上にショップを構築していたのではないかと思います。しかし、Amazonは違ったわけです。既存店舗を持たなかったことが強みとして働いた面もあるでしょうが、発想が根本から違ったのではなかったかと思います。最初から目標は「インターネット経由で本(そしてその他のもの)を販売する」ことだったわけで、当然会社の仕組みも業務プロセスも、デジタル前提にゼロから組み立てられたものでしょう。ECという、まったく新しい試みに、既存の仕組みに縛られることなく取り組んだのです。

さらにAmazonは、Kindleで本に関わる物流そのものを不要にしてしまいました。これも、デジタル中心の考え方からで無ければ出てこないアイデアでしょう。

DXでは「Winner takes all」が成り立つ

そして今や、ECにおける購入体験はAmazonが基準となり、それよりも劣る体験を持つECサイトでは成功は難しいでしょう。Amazonよりも良い体験を提供しなければ、Amazonには勝てないのです。デジタルの世界は先行者のレバレッジが効きますから、いったん引き離されたら、ひっくり返すのは至難の業です。これは、昨今の米流通業界の惨状を見ても明らかではないでしょうか。これが、これからビジネスのあらゆる分野で起きる・もしくは起きつつあるのです。乗り遅れれば、致命傷となるかも知れないのです。

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