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ソフトバンク携帯の加入者好調の裏側にあるもの

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電気通信事業者協会より、8月のモバイル加入者状況が公表された。[参考記事]
携帯電話契約者数の純増では、ソフトバンクモバイルが16万3300台と引き続き
トップの座を保った。
一方、auの純増者数はソフトバンク、NTTドコモに次いで3番手となり、厳しい
状況が続いている。

これまで、携帯ユーザーからそっぽを向かれていたソフトバンクモバイルが
好調なのは何故だろうか?
 
そこには、ユーザーニーズに即したマーケティング戦略があると思われる。

【ユーザーのニーズとソフトバンクモバイルの戦略】

それではユーザーニーズに即したマーケティング戦略とは何か?
価格.comの調査でマーケティング課題を解決するためのヒントがあった。
[参考記事]

各キャリアとも、CMの印象は良いといわれているものの、実際のCMで訴求している
内容は各社ぞれぞれで異なっている。

価格.comの調査によると、ドコモには信頼ができる『イメージ』、auは
『楽しさ/遊び心がある』『センスがある』、ソフトバンクは『旬がある』
『今後の展開に期待が持てる』との調査結果がでた。

携帯キャリア各社が、それぞれのイメージを訴求しているにも関わらず、ソフト
バンクモバイルが1人勝ちをしているのは何故だろうか?

ソフトバンクの加入者が最も伸びている背景には、携帯ユーザーが求めている
ニーズとソフトバンクモバイルのイメージがマッチしている事が挙げられる。

携帯ユーザーが、最も求めている事は何か?
それはデザインでも機能でもなく『価格』が最も重視されている。

ソフトバンクは昨年より、ホワイトプランをはじめ、ずっと『価格』を訴求
している。ホワイト家族のCMは一見、変わったイメージがあるが、訴求ポイント
はただ一つ、『価格』である。

ユーザーが携帯電話加入の際に重視する項目と、ソフトバンクに対するイメージ
がマッチしているからこそ、携帯加入者数がずっと伸びているのだと言える。

iPhoneの販売台数が伸び悩んでいると言われているが、その原因もユーザーが重視する
『価格』を訴求できなかった点にあると感じている。

大切な事は、ユーザーが持つニーズと、携帯キャリアに対して持つイメージが
一致していることである。当たり前に聞こえるかもしれないが、ユーザーの
ニーズが何なのか?それを客観的に把握する事は難しく、ニーズを見誤ると、
戦略そのものを見直さなければならない可能性すらでてくる。

この事は、携帯ビジネスに限らず、どのビジネスでも同じである。。
ユーザーニーズと企業イメージのマッチング、そしてギャップがある場合、ギャップ
を埋めるためにどのような施策を打つか。

成功を紐解くカギは、以外に単純なところにあるかもしれない。

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