ヨロズIT善問答:ITmediaオルタナティブ・ブログ (RSS) ヨロズIT善問答

30年に渡って関わってきた米国のITの出来事、人物、技術について語る。

歳をとると月日の経つのが早いと言うけれど、まさにその通りだ。スピードを上げて走り続ける乗り物から降りることができずに最終ゴールに向かっているような感じだ。というような愚痴はともかく、2011年のITビジネスはどうなるかという記事が出始めた。今回は、ComputerWorldの編集長の5大予想を筆者のコメントも含めて紹介してみたい。

1. 不景気の影響が薄れる

2008年から始まった不景気のために企業はこのところずっとITへの投資を控えているので、2011年こそITへの投資が増加するというものだ。もう不景気から脱出したと米国政府は発表しているが、周りを見て頷ける材料がない。とは言うものの、データセンターでもサーバは35年で交換される。たぶん不景気のため、本来なら取り替えるサーバがまだ走っているだろう。景気の回復(本当かな?)と共にITのハードやソフトを買い替える動きが出ると予想されている。直接関係するかどうか分からないが、MSWindows 7SP1がとうとう来年の半ばまでには出るらしい。これもひとつのプラス要因になるかもしれない。

2. 経費を節減できる技術が注目される

早い話、仮想化とクラウドだ。ここで編集長も言っているが、クラウドはハイプの真っ只中。何でもクラウドで解決、クラウドは万能だという議論がまかり通っている。クラウドが何なのか実はまだ誰も分かっていないので、クラウドと唱えるとすべてが解決するというスタンスだ。それでも使用が更に進むだろう。経費節減は使用者側からの話で、パブリック クラウドの提供者は必ずしも経費節減にはならない。なんとなれば、最悪に備えてサーバその他の機器を用意しておかなければなれないからだ。用意しても使うかどうかは分からない。でも、プライベート クラウドだったら、各部門のVMを同じサーバで共有できるという点では節約につながるのだろう。日本は本格的にクラウドに移行するのだろうか。移行するとしても、パブリックよりもオンプレミスのプライベートだろう。

3. モバイルがブレーク

これはあまりにも自明な話だ。iPadの影響か、2010年米国市場では30種類以上のタブレットが販売されたとか。しかしこの傾向、注意が必要だろう。色々なガジェットを社員が持ち込めば、サポートやセキュリティの問題が生じる。安いWiFiのアクセスポイントや私用のPC、その他を持ち込まれると、セキュリティを保証できない。編集長はタブレットをわざわざ取り上げているが、それに何か特別の意味があるのだろうか。個人的には、別にタブレットに限らないと思うが。

4. ソフトが大きな変化を遂げる

要はクラウドとタブレットで、モバイル コンピューティングになって仕事の仕方が変わると言っている。しかしこれって上の23の折衷でしょう。タブレット、タブレットと言うけれど、今これを書いているネットブックでもよいのでは。何だかよく分からないカテゴリーだ。既に多くの会社で、PCを持ち運び、社内WiFiアクセスポイントを使って会議をやっている。つまりクラウドになったので、アクセスがネットを介してということなんだろうな。

5. Web 2.0が本格的になる

企業内には、業務用に作成したデータばかりでなく、その他にも山のごとくデータがある。その中からanalyticsで情報を引き出すという話だ。Linkedinはビジネス専用のSNSだが個人専用だ。例えば企業単位のSNSはどうやって行うのだろう。salesforce.comが提供する有料のchatterはそういうためのものらしい。らしいというのは、有料なので筆者は金輪際試さないからだ。

さて筆者の予想はどうかと言うと、ICTの応用分野であるスマートグリッドが相変わらず注目を浴びると思う。しかしスマートメータが設置されても、その後どうなるかまだ定かではない。それでも国家プロジェクトであり、エネルギーの確保は国家の必須である。メータから収集された莫大なデータの統合、解析、格納、クエリ、通信などの分野で進展があると思う。さて、あなたの予想はどうだろうか。

zen kishimoto

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コメント
にしだ 2010/10/18 14:48

Chatterですが、Force.comのデベロッパーエディショントライアルに申し込むとChatterも無料で評価可能ですよ。

岸本本人 2010/10/27 09:03

にしださん、情報ありがとうございます。bandwidthがなくて調べられません。試しました?どうでしょうか? 岸本


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プロフィール

岸本 善一

岸本 善一

京都大学電気工学科を卒業後、米国でコンピュータ・サイエンスの博士号を取得。
GTE研究所、HP、NECを経てIP Devices社を設立。先端技術をビジネス展開に結びつけるコンサルティング業務を提供する一方で、Green ITにも関わっている。

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