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IT業界でベンチャービジネスの支援をしている執筆者が日々の活動ログと感じたことを、徒然なるままに書き綴っていきます。

マーケティング担当を採用・選出する際に成功するための絶対条件

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おはようございます。吉政創成の吉政でございます。

弊社の本業はマーケティングアウトソーシングです。

カメラマンでも業界団体の運営でもなく、マーケティングアウトソーシングです。
(よく、PHP技術者認定機構Rails技術者認定試験運営委員会ビジネスOSSコンソーシアム・ジャパンを運営していることから、業界団体で食べていると思っている人もいますが、そんなわけないです)

ということもあり、マーケティング人事系の相談を受けることが多いです。よく聞かれるのは、「どういう人がマーケティングに向いていますでしょうか?」ということです。

ちなみに、外資系企業のマーケティングと日本系企業のマーケティングではかなりやり方が違います。外資系のマーケティングができる人はほとんどといっていいほど日本の企業でのマーケティングでは役に立たないと思います。また、日本の企業で成功しているマーケッターは外資系に行くと苦労します。 そんなことない!と思う人がいましたら、その人はとても稀な優秀な人だと思います。私は両方で成功している人は数えるくらいしか知りません。成功のレベルにもよりますが。

ここでは、私が考える日本系の企業のマーケッターとして必要な資質を書きます。
(私はこの見極めではほとんど外しません。未経験者でも30分も話せば大体わかります)

1.明るい性格であること
イベントやカタログ、Webページ、報道発表文章などなど、マーケッターは様々なコンテンツを作ります。コンテンツには性格が出ます。より多くの方に受けいれてもらうためのコンテンツを作るためにはその人が明るい性格であることが重要です。

2.体力があること
マーケッターの仕事は集中的に過酷な状態になることがあります。製品リリースや大型のイベントの前がそうなのですが、その過酷な時が一番肝心なのです。その時に徹夜続きでもしっかりと仕事ができる体力がないと、全体の進捗が遅れ、製品やサービス、イベントの品質が落ちます。

3.筆まめなこと

文章が手太でも書くのが好きな人です。文章はそのうちうまくなるので、下手でも大丈夫です。ただ、本格稼働すると文章量は相当多くなるはずでので、書くのが嫌いな人はお勧めしません。またビジネスを本格稼働させるためには、文章が必要なはずです。

4.細かい作業が好きなこと
たまに、マーケッターの仕事が派手な仕事と思っている人がいますが9割が地味な仕事です。9割を耐えて耐えて、1割で花が咲くのがマーケティングの仕事です。細かい仕事が嫌いでおいしいところを持っていきたい人は全く向いていません。若いときはセンスがあれば多少は戦えますが、実力が付かないので、そのうち落ちていきます。気が遠くなるような細かい作業を延々にやりつつ、時には大胆な企画も実行できるような感じが最良です。

5.義理堅いこと
マーケッターは引き抜かれやすい仕事の一つです。理由はセミナーで講演したり、メディアに出て、名前が知られるからです。会社が一生懸命育てた優秀な若いマーケッターも義理堅くなければ、有名になった瞬間に、待遇がいいところに行ってしまいます。名前が知られたマーケッターが引く抜かれれば、その会社のブランド力は落ちます。特に競合に引き抜かれたときはさらに痛いです。

結局は性格なのです。

マーケッターに向いている性格であれば、経験も積みやすく、技術はあとからいくらでもついてきます。向いていない性格の場合は、かえってマイナスになるので、雇用者被雇用者共に不幸になります。

最後に、自社の優秀なマーケッターを引き抜かれないための方法をお伝えします。

マーケッター向けの人事査定基準を作ってください。

マーケティングを強化したいという会社がありますが、査定基準にマーケティング関係の基準がないと、その社員はいくら頑張っても査定に反映されず、結局辞めます。そうなれば、その会社はいつまでたってもマーケティングが強化されないという事になります。

たまに、売り上げにつながらないマーケティングは意味がないという理由で、査定基準は営業と一緒にする会社がありますが、営業とマーケティングは職種が違い、マーケッターが受注をするわけではないので、一緒にしてはダメです。(通販担当は別です)

マーケティング関係の査定基準がないと、マーケッターは自分の仕事、自分自身が認められてないという感覚になるので、定着することは難しいです。愛社精神も生まれるはずがありません。

いかがでしょうか?よろしければご参考ください。

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