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IT業界でベンチャービジネスの支援をしている執筆者が日々の活動ログと感じたことを、徒然なるままに書き綴っていきます。

転職のきっかけ

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実は今、初めて自社求人というものをやってます。
なにぶん初体験なものですから、結構苦戦したりしています。

まず状況を話しますが、弊社はYahoo!系列なので、当然、Yahoo!の次世代サービスを受託しています。
最低年俸420万円で、年間数千万人が使う最先端のサービスを開発するといった仕事なんです。

この職務の人手が足りず、今回募集をしています。

例えばリクナビではこんな広告をだしています。
会社のホムペにはこんな掲示をしています。

簡単に要約すれば、プログラマレベルで最低年俸420万円。仕事は皆さんご存知のYahoo!の次世代サービスの開発です。

とにかく人が欲しいので「給与は高めに!」なんて思いで設定していましたが、ある時ある方にアドバイスをもらいました。

「給与が高いと、きつい仕事に見えてしまうので、かえって求人が落ちると思うよ」

確かに一理あると思いました。 人によって、転職の着眼点は違うとは思いますが、今転職をしようとしている人の理由として、「とにかく仕事がきつすぎる」と言うのは十分あるはずですよね。確かに、睡眠時間と命を削ってまで働きたいと普通は思わないでしょう。(ちなみに、うちのYahoo!関連の仕事の残業時間は一日1時間程度ですのでご安心ください!)

つまり、求人広告とは欲しい人のプロファイルをイメージして、その人が陥りやすい状態とのGAPをアピールして求人効果をあげたり、そのプロフィールの長所を思いっきりアピールして、応募者の必要性を認識させたりといった感じで求人するのがセオリーだと思います。

ただ、最近ではこのセオリーもチョッと変ってきているようです。

ご存知の方も多いようですがITエンジニアの求人倍率は7倍を超えました。そうなると、少ない人を取り合う感じで、求人広告も数が多くなります。結果として「如何に目立つか」競争のようになっています。

例えば「年間6回ボーナスです!」(ボーナスが多いだけで、年間収入はほとんど他社と同じレベル)とか「残業無しの会社です」というキャッチで電気が消えているオフィスの写真とでアピールしていたりするような仕事内容で勝負しない会社が結構多いです。(この2社とも求人広告的には大勝利したらしいです)

そこで疑問に思うのは、仕事内容でアピールしないのは、いったいどういう理由なんでしょうか?

1)ITエンジニアの仕事がそもそもつまらないので、その内容ではアピールできないから

2)ITエンジニアな人々は、仕事内容には拘らず、毎日を楽に暮らせれば良いと思っている人が多いから

3)求人側の仕事が同じようなものばかりで、差別化が出来ないから

いろいろあると思いますが、実際のところはどうなんでしょうか?

単純に、求人広告側がいまいちな状態なのか、最近のエンジニアのニーズなのでしょうか?

振り返ってみると、私が昔、Turbo-CEとかXMLマスターの仕事をしていた時は、資格取得意欲の上位には、「自分自身のステップアップの為」というのが必ず来ていました。転職のときにも今以上のスキルアップを目指して行うのが、その人にとっての上策だと思っています。

もし意見をいただける方がいらっしゃったら、是非お聞きしたいです。

皆さんの転職時のきっかけは何でしょうか?

いろいろな意見をいただけたら嬉しいです。(もちろん、弊社へのご応募も非常に嬉しいです!)

続けて投げかけてみますと、、

そもそも、人生における自己実現とは何でしょうか?

夢とは何でしょうか?

お金を稼ぐこと、家族を養うこととはなんでしょうか?

という感じに、例えば私に対して自問自答を続けていくと、私は結局、「頑張ろう!」という結論になってしまいます。(単純バカですみませんw)

求人広告のキャッチの傾向から、最近のエンジニアの人たちは、もしかしたら「職場」と言うものを自分自身を磨く場所ではなく、自分の生活の糧を稼ぐ程度の場所としか見てないのかも・・・などと思ってみたりしています。後者について、「生活の糧を得て何が悪い!?」と反感を思う方もいらっしゃるかもしれません。しかしながら、この場合の前者と後者ではかなり大きな格差が存在します。前者は「人生の中で自分を活かす選択」であり、後者は「人生を消費する選択」だと思います。自分自身を活かせるレベルまで、自分自身を高める為には、自分を磨ける環境に身を投じ、努力しなければ必ず成功しません。

この文章のタイトルである「転職のきっかけ」ですが、「今がきついから」とか「今の給与ガ安いから」というのはというのは、状況によっては致し方ないとは思いますが、やはり一番良い状態は、しっかりとしたビジョンがあって、それを実現する為の能力開発を求めた転職が一番良いと思います。

最後に大きく話はそれますが、私はこの前述の転職のきっかけである「自己実現のための転職」を大きな潮流として日本で作りたいと思っています。これこそが、日本のソフトウェア産業を世界に通用する産業に育てるきっかけになると思っています。今までのように会社に縛られ、会社の意向に沿った経験が中心を占めた世界ではなく、事故を解放した自分がやりたいことを実現できたほうが、はるかに健全で、個々のパワーを上手く引き出せる世界であると思います。ここにソフトウェア産業が発展している欧米との格差の源であるような気がします。自由闊達に頑張る人が多いほうが、産業が活性化します。元気が無い産業が元気な産業に勝てるはずはありません。

どんどん取り留めの無い話になってきてしまったので、今日はここまでとします。

ご意見や熱いメッセージは書き込んでいただいても、メールでも結構です。

それでは、皆様のメッセージをお待ちしています!

吉政連絡先:vpsm-direct@scio.co.jp

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