体質なのかどうなのか、重要な打ち合わせで意識は清明ながらもアクビが出てしまう時があります。

子供の頃からアクビが良く出ます。小学校までは許してもらっていましたが、私の中学校は当時先生方の権力が絶大なところでしたので授業中に堂々とアクビなどしようものなら恐ろしい事態が待っていたものでした。私が中学に入った時には「脳に酸素が足りないとアクビが出る」ということを知っていました。そのため、アクビを見つかって咎められた際には

  1. 頭を使いすぎて酸素供給が足りていない
  2. 集中し過ぎて呼吸が浅くなっている
  3. 教室全体で酸素濃度が低くなっている

という現象なのではないかと先生に問うてみるのですが、聞き入れられる余地もなく叱り飛ばされたことを覚えています。集中力は維持してましたし眠気など全く感じていなかったことは確かでした。私の経験からすれば、何か楽しい事に没頭している時にアクビが出た事も少なくありません。しかし我が母校ではそんな言い訳は聞き入れられません。北斗の拳のような、それもカサンドラ、聖帝十字陵、ジャコウの発電所、修羅の国に例えられるようなところでした。中学で学んだ最も大切な事は不条理という概念です。

さて高校・大学では周囲の無関心のおかげによりアクビの1つや2つで文句を言われることもなくやってこれました。これが社会人となるとやはり大変です。少なくともお客様の前でアクビをする事は大変な失礼にあたるとされます。しかしながらもし私が中学の時に考えた上の3点のような要因でアクビが出るとしたら、それを噛み殺して互いの面子を保つというのもばかばかしい気がします。

こういったことはきっとWikipedia先生が詳しいと思って調べてみたところ、上の3点とは別の仮説ながら「眠いからアクビが出る」というのとは別の仮説を発見する事ができました。

(あくび)
あくびが発生する原因や生物学的意義は、現時点では未解明である。従来、肺での酸素-二酸化炭素交換を高める、顔面のストレッチ、内耳の圧力を外気と調整する、などの仮説が提案されてきた。より最近の学説としては、あくびは体温の調節に使われるという説もある。オルバニー大学の Gordon G. Gallup らによれば、あくびは脳の温度を調節する働きがあるかもしれないという。

Gallup AC & Gallup GG Jr (2007). "Yawning as a brain cooling mechanism: Nasal breathing and forehead cooling diminish the incidence of contagious yawning." (pdf). Evolutionary Psychology 5 (1).

英語の論文なので詳しくは読めませんでしたが、頭を使うと脳の温度が上がるため大きく息を吸い込むことで血液を冷やし脳の温度を下げる、というところがポイントのようです。一生懸命になっている時でもアクビが出てしまうという自分の経験と一致するところがあります。

まだまだ研究段階のようですので、これが医学的常識となり、世間の常識となるには相当な時間がかかると思われます。また、眠くてアクビが出るというのは真実ですので、やはり会議でアクビをしていたら集中していないと思われるのは避けられそうにありません。ただしこの研究が正しい事がわかれば、「お前アクビが出てないじゃないか。頭使ってるか?」なんて怒られることもあり得そうです。

真剣な場面では、お腹がなってしまったり、しゃっくりが止まらなくなってしまったりすると気まずい空気になることがあります。人間が生きている事の証のようなものですので、本人にはどうすることもできないですし、誰もに平等にやってくる現象なので怒られることは滅多にありません。アクビの実態が解明されればお腹の虫やシャックリと同列に扱われる日が来るかもしれません。

yohei

Special

- PR -
コメント
Jilsovao 2008/02/29 23:49

こんにちは 僕の場合は人前でつい溜息をついてしまうことが多いです。これはヒジョーに他者を不快にさせたりするので自重したいのですが、集中している時の緊張緩和を促すために自然にやっているので、なかなか直りません。ハァー。
「だからこういう時は…ふあ゛ぁ~」
「なんだよ、こんな時に!やる気あんのか?」
「だって…」
【jilsovao的教訓】
「夜中の3時過ぎに急にナンプレに巻き込むヤツの前ならいいでしょ… zzzzzz」

yohei 2008/03/02 23:06

Jilsovaoさん、コメントありがとうございます。
ため息もアクビと並ぶ(場合によってはアクビ以上に)危険な仕草だと思います。二酸化炭素を吐き出してフレッシュな空気を取り込もうとしているんでしょうか。
怖くて足が震えているのに「武者震いだ」といってごまかすようにアクビやため息も何か良い言い訳があると良いんですけどね。


コメントを投稿する
メールアドレス(必須):
URL:
コメント:
トラックバック

http://app.blogs.itmedia.co.jp/t/trackback/77444/11954900

トラックバック・ポリシー


» このブログのTOP

» オルタナティブ・ブログTOP



プロフィール

山口 陽平

山口 陽平

国内SIerに勤務。現在の担当業務は資金決済法対応を中心とした資金移動業者や前払式支払手段発行者向けの態勢整備コンサルティング。松坂世代。

詳しいプロフィール

カレンダー
2012年5月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    
カテゴリー
エンタープライズ・ピックアップ

news094.gif ストレス社会との付き合い方
政府がメンタルヘルス検査の義務化を検討しています。しかしうつになった後だけではなく、なる前の予防も大切なのではないでしょうか。(5/24)

news094.gif 「思いやり経営」のススメ
産学・NPO連携の民間団体が先頃、「思いやり経営」という観点で評価した指標や企業ランキングを発表した。企業のマネジメント力を知る手立てとして注目されそうだ。(5/24)

news094.gif テレワークが労働者のマインドを変える
テレワークが普及すると、労働者の評価は従来の「時間×生産性」から「成果」へと変化する。時間や場所を自分の裁量でコントロールできる変わりに、成果を最大化するために労働をマネジメントする能力とマインドが労働者には必要になる。(5/23)

news094.gif 求む、クックパッド男子
高身長も高学歴も高収入もいらない。私が男性に求めるのは「料理の腕」だけです。(5/18)

news094.gif 37歳の常識――我々は一生学び続ける
学び続けなければ衰退するのみだ。(5/18)

オルタナティブ・ブログは、専門スタッフにより、企画・構成されています。入力頂いた内容は、アイティメディアの他、オルタナティブ・ブログ、及び本記事執筆会社に提供されます。

Special

- PR -

サイトマップ | 利用規約 | プライバシーポリシー | 広告案内 | お問い合わせ