オルタナティブ・ブログ > 一般システムエンジニアの刻苦勉励 >

身の周りのおもしろおかしい事を探す日々。ITを中心に。

情報処理技術者試験がTOEIC風に

»

年に2回の情報処理技術者試験が今週末に迫りました。受験者が減りつつあると言われていますがまだまだ多くの人が受験するテストです。IT技術者が試験会場に集まってしまっていますので、うっかりこの日に障害があると復帰に時間がかかるという冗談もあるほどです。

さて、もう1か月も前の話になってしまいましたが、情報処理推進機構のサイトで

「情報処理技術者試験 新試験制度の手引(案)」の公表及びご意見の募集について

という発表がありました。だんだん明確になってきた新試験制度の案についてパブリックコメントを募集するといものです。うかうかしていたら9月で募集が終わってしまいました。

この中でも大きなものは「エントリ試験の合格証書にスコアを記載する」ということです。エントリ試験は今の区分で言うところの基本情報技術者と初級シスアドの合体バージョンのようなものです。試験範囲は以下の3つです。

  1. 経営戦略、システム戦略、法務などを対象にする「ストラテジ系」
  2. プロジェクトマネジメントや調達マネジメントなど「マネジメント系」
  3. ソフトウエアやハードウエア、データベースなど「テクノロジ系」

ここから100問が出題されます。それぞれの科目の足切りラインを突破した上で、合計得点がある水準を超えれば合格となります。すなわち、ストラテジ系が100点、マネジメント系が100点、テクノロジ系が20点では合格しないというようになるかもしれません。

それに加えて、各科目での得点を合格証書に記載するということが検討されています。TOEICはリスニングとライティングでそれぞれ点数が記載されますが、それと同様になると思われます。今でも情報処理技術者試験は自分がある一定の技術水準・知識水準を持っていますよ、ということを証明するのに便利ですが、スコアをおおっぴらにアピールできるようになればもっと便利になるかもしれません。TOEICでは900点くらいがすごいというイメージがあるようにエントリー試験でも何点かをとると羨望の眼差しで見られることがあるかもしれません。

関連サイト
「初級シスアド」消える――情報処理技術者試験が大改革へ

Comment(0)