ソフトウェア開発技術者は基本情報技術者の次に位置します。
多くのシステムエンジニアが取得を目指す資格です。

基本情報技術者より難しい問題が出ます。
午前試験の出題範囲は基本情報技術者から
「情報化と経営」を除いた部分です。すべて難易度があがります。
それと、午後試験が午後Ⅰと午後Ⅱになります。

一般論で言えばソフトウェア開発技術者は、
アプリケーションエンジニアやテクニカルエンジニア(DBやNW)の
指示を受けて小さな開発に責任を持つ人です。

その上位であるアプリケーションエンジニア試験は、
サブシステムをまるっと担当することができるような難易度に設定されています。
それを反映して論文試験でも、

  • 「システム開発の経験で達成困難な仕様はなんでしたか?」
  • 「あなたはどんな工夫でそれを乗り越えましたか?」
  • 「その結果はうまくいきましたか?」

というような部分が問われます。

一方、ソフトウェア開発技術者試験には論文試験がありませんし、
短答の論述問題でも高い設計力を問うような問題は出題されません。
その代わりに出題範囲が広く、問題の量もたくさん出ます。
分野が広くてもネットワークやデータベースなどの基礎的な部分に
大きな弱点を抱えたままでは合格は難しいでしょう。

アプリケーションエンジニアとソフトウェア開発技術者の線引きはなんでしょうか。
アプリケーションエンジニアはお客様の思いを設計に落とします。
それをソフトウェア開発技術者が更に細かい設計を行ったうえで実装を担当する、
というような関係になります。
これがソフトウェア開発技術者の想定する技術者像です。

基本情報技術者はそのアプリケーションエンジニアや
ソフトウェア開発技術者の指導監督の下で開発に参画します。
ソフトウェア開発技術者を経て(経ない場合もありますが)
TEネットワーク・TEデータベース・アプリケーションエンジニア・
プロジェクトマネージャ・システムアナリストなどへ飛躍していきます。

最近、ソフトウェア開発技術者試験は春・秋の両方で受けられるようになりました。
それまでは春しか受けられない試験でした。
試験範囲が広く、ボリューム感のある試験ですので
一度落ちたときのダメージはかなり大きなものがあります。
私の友人の何人かはソフ開で参ってしまい、
なかなか取得できないままになってしまっています。

それとは反対に、ソフトウェア開発技術者に合格すると
なんと2年間はアプリケーションエンジニア、プロジェクトマネージャ、
システムアナリストの午前試験が免除になります。

また、これらの3試験に合格した翌年(1年後の1回だけ)も
同じくAE,PM,ANの午前試験が免除になります。

この春試験でソフトウェア開発技術者に合格すると、
そのまま午前免除を活かしてアプリケーションエンジニアに合格し、
翌年そのまま午前免除を活かしてプロジェクトマネージャに合格し、
翌年そのまま午前免除を活かしてシステムアナリストに合格することも可能です。

そうすると

  • 大学最終学年(春) → 就職先内定
  • 大学最終学年(秋) → 基本情報取得
  • 就職1年目(春) → ソフトウェア開発技術者
  • 就職1年目(秋) → アプリケーションエンジニア
  • 就職2年目(春) → テクニカルエンジニア(セキュリティ)
  • 就職2年目(秋) → プロジェクトマネージャ
  • 就職3年目(春) → システム監査技術者
  • 就職3年目(秋) → システムアナリスト
  • 就職4年目(春) → テクニカルエンジニア(データベース)
  • 就職4年目(秋) → テクニカルエンジニア(ネットワーク)
  • その他いろいろ

という資格取得計画を実行することができます。
各資格間には取得順序や年齢制限が一切ありませんので
いきなり最高位のシステムアナリストとシステム監査から攻めることも可能です。
合格発表後の統計情報には、現在の仕事:学生、で
それら最高位クラスを取得しておられる方もおられます……。

私は残念ながら初回のアプリケーションエンジニア試験は不合格でした。
入社1年目の9月末までは新人研修でしたので、
業務経験がほとんど無い状態の受験でした。
日経コンピュータなどから構築事例を仕入れるなどの努力はしましたが
無念にも論文でB 判定でした。

しかし私はここでやる気を失いませんでした。むしろ、
今年でB判定が出たなら来年はいけるはず。と思ってまた勉強し直しました。

次の年にはAE試験に合格し、翌年のプロジェクトマネージャには
同年度の合格者の中で最年少の合格者となりました。
その翌年のシステムアナリスト試験でも、
同年度の合格者の中で最年少の合格者となりました。

アプリケーションエンジニア試験の意義を理解した上で業務を覚えていく事は
自分にとって大変なプラスになったと思っています。
経験が伴わない段階から「品質は上流工程で作りこむ」ということの大切さに
意識を払うことができたのは、大きなメリットだったと思います。

それでも
 「実務を伴わないで資格ばっかり取って何になるの?」
 「そもそもそんな奴が受かっちゃう資格なんて意味あるの?」
などと言われてしまうと、経験値の少ない私には返す言葉も無いのです。
(まだルーラも覚えてないので逃げ出すこともできません)

それでもいつか「やっぱり資格がある人はすごいね。安心だね。」
と言ってもらえるよう、明日もがんばります。

yohei

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コメント
少し先輩 2008/04/04 05:45

>>「そもそもそんな奴が受かっちゃう資格なんて意味あるの?」
僕もそう思います。

IPAの情報技術者系の資格って、標準的な知識・能力があることの証明であって、IPAスーパークリエーターのような、突出した能力を持っていることの証明ではないですから。

yohei 2008/04/06 00:35

少し先輩さん、コメントありがとうございます。
確かに技術があることを証明する性格が強い資格を未経験の人が取ってしまうとその資格の存在意義が揺らいでしまいますね。ただしIPAの資格は高度区分となると合格者の平均年齢も高く、平均経験年数は長く、合格率も1割を切ったりしていますので割りと技術力を反映しているのではないかと思います。
資格の勉強をすると実務だけでは得にくい体系立てられた知識を得られるというメリットがあります。その知識と、様々な経験とが組み合わさったような人こそが頼れる技術者なのでしょうね。


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山口 陽平

山口 陽平

国内SIerに勤務。現在の担当業務は資金決済法対応を中心とした資金移動業者や前払式支払手段発行者向けの態勢整備コンサルティング。松坂世代。

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