なぜiOS 9では、広告をブロックするのか
現在、開発者向けのiOS 9では、広告ブロック機能はオフになっていますが、実装されているということは、オンにすることが出来るわけですね。アップルの広告嫌いは、あちこちで取り沙汰されています。
この記事は広告とは直結していませんが、広告ビジネスに対する批判とも受け取ることができますね。とはいえ、広告ビジネスが存在するのは事実であり、僕が四の五のいうものではありません。論点はそこではないのです。
iOSは2007年に発売されて以降、主に一般消費者を向いて開発されてきました。そこにより、機能追加を積み重ねてきましたが、ここ2、3年は、法人向け機能をどんどん追加しています。法人でiPhoneまたはiPadを活用する上で、セキュリティは重要なポイントです。しかし、ユーザビリティという視点で考えると、セキュリティを強化するだけでは足りないのですね。
僕自身、仕事でiOS端末を使っている上で、広告って結構鬱陶しく感じることがあります。もちろん、無料で情報を得ているのですから、ある程度は仕方ないわけですが、一度そこのサイトを開いただけで、ずっと同じ広告が出続けるのはいかがなものか、と感じることもしばしば。
そういう意味では、広告をブロックしてくれる機能はとてもありがたいです。もしそれで、必要な情報が有料化されるのであれば、それはそれで必要な情報を購入していきたい、とも感じます。
これは、多くのビジネスパーソンが感じていることかもしれないと、今回の報道で感じました。広告が入っているのが当たり前になっているけれど、じゃあ、それをクリックするかというと、そんなヒマはないわけで。自分が得たい情報はページをめくらないといけないのに、要らない広告がサイトの3割とか4割を占めていると「なんだかなあ」と感じているビジネスパーソンは少なくないのではないでしょうか。
間違ってはいけないのは、広告はなくならないと思います。家庭の主婦の中には、その新聞をとっているのは折込チラシが多いから、という方もいらっしゃいます。広告が購買の動機になっている人もいます。テレビCMを見て、その商品を欲しくなることもあると思います。ただ、要らない時は要らない、という選択もあり得るのかな、と。
いろいろと新しい投げかけをするアップルが、これを通じてどんなふうに世界を変えていくのか、見守っていきたいと感じた今日この頃です。