起業時に法人口座を作る際に気をつけること、どこに口座を開くか
これから起業をする人や、会社を立ち上げる人のアドバイスをする機会があります。そのため、自分でもいろいろなことにトライするようにしています。
例えば起業時に、自分で登記しましたし、会社の登記変更や増資もやってきました。そして、法人口座もそのひとつ。
法人口座を作る際に、僕たちおじさんはついついメガバンクに目がいってしまいます。三井、三菱、住友のどこかに口座を持っておかないと、お取引が難しいんじゃなかろうか、と思いがち。かくいう僕もそう考えて、会社の近くにあるみずほ銀行に口座を開きました。しかも、安田財閥発祥の地という縁起が良さそうな支店です。
手続きに行って最初に言われたひと言。
「なぜ、当行に口座を?」
誤解しないでいただきたいのですが、みずほ銀行さんが特別不思議なわけではありません。三菱東京UFJ銀行さんでも同じことを言われました。初めての口座を作る際には、特に言われがちなことです。大きな会社が子会社を作る場合とは違い、小さい、立ち上げ=リスクと捉えられているのでしょう。ここは日本の金融業界の古い体質もあるので、また機会があれば書きたいと思います。
まあ、きちんとご説明をして無事口座が開けました。で、当然僕たちはパソコンでネットバンキングとして活用したいわけですが、みずほ銀行の法人口座はWindowsの証明書を使っているため、Windowsでしか動きません。そのため、みずほ銀行の口座のためだけにMacにWindowsをインストールすることになりました。(※注:個人口座はMacでも大丈夫です)
みずほ銀行の法人口座でネットバンキングをするためには、使っても使わなくても毎月2,000円+消費税が必要になります。それとは別に振込手数料がかかります。他行に30,000円以上振り込む場合は、700円+消費税。現在は、600+消費税=648円に値下がりしていますが、それでも648円かかります。10件振り込んだら6,480円です。
それでも銀行を変えるって面倒なのでしばらくそのまま使っていたところ、2011年の震災直後の大システム障害が発生。弊社のWebをお願いしているオルタナティブブロガーの佐々木さんもこういうブログを書いておられました。
3月の仕事が9割キャンセルされた会社も…そこに銀行のシステム障害の追い討ちは痛すぎる
このタイミングで、手数料の件を含めて銀行のリスクを考えるようになりました。メガバンクといえど、いやメガバンクだからこそこういうことが起きている、となると考えざるを得ないですよね。そして取り扱い件数が増えるに従い、手数料自体を見直そうを思うようになりました。で、選んだのがジャパンネット銀行です。
ジャパンネット銀行の場合、他行で30,000円以上振り込む場合の手数料は税込みで270円。みずほ銀行の半分以下です。しかも、ネットバンキングが前提なので、毎月の手数料は発生しません。あくまで振込手数料のみ。この違いは大きいですね。
みみっちいと言われるかも知れませんが、ベンチャーを経営するということはそういうことです。支払うところにきちんと支払うためにも、細かく節約できるところはしっかり節約しておきたい。
お客様に見せるためにメガバンクを使っていましたが、今どき気にしない企業がほとんど。お客様が見ているのは、そういうところではないのですよね。
とはいえ、またジャパンネット銀行一社にするのは怖い。銀行分散は必須だと思うようになったので、もう一社ネットバンキングが出来るところを探して、楽天銀行を試用してみることにしました。そして、口座を開いて第一回が今朝です。
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今朝、10:01にジャパンネット銀行宛に振込手続きを完了。ジャパンネット銀行に着金したのは11:11でした。なんと1時間11分もかかる。ジャパンネット銀行なら、どれだけかかっても5分以上かかった記憶はありません。
そしてさらに、みずほ銀行向けに振り込んだところ、10:02の手続きに対して着金確認がとれたのは15:32でした。なんと5時間半!これはネットバンキングとしては機能していないと言わざるを得ないレベルですね。
今日がたまたまかも知れません。お昼前にサポートに電話を入れてみましたが30分待たされたので諦めました。ただ「たまたま」だとしても、我々にとってはそれがすべて。法人で使うのは無理だと判断しました。(個人でもダメでしょうね)
すべての銀行に詳しいわけではありませんが、質問があるかたはぜひフェイスブックでご連絡いたただければと思います。