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スマートデバイス導入プロ集団のイシン社長です。仕事に関係ない話題も多いです。

芸妓さんから見た「男」を考える

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AmazonのKindleストアに「京都花街の教え 元芸妓が語る 昇る男の条件 沈む男の傾向 」という本があったので購入してみました。京都の花街で芸妓さんをやっておられた方が、自分が接客してきた人たちを振り返って整理された本です。時折、ご主人の愚痴も入っていますが。(笑)
 
一昔前に「勝ち組」という言葉が流行って、あまり好きにはなれませんでしたが、本書では「昇る男」「沈む男」という表現をされています。好き嫌いはあるにせよ、書かれている内容には「うんうん」と頷くものもあり、「あたたた」と横腹を抑えたくなるものもあり。
 
本書で僕が気になったのは、第1章6項「昇る男はお金をきれいに使う」「沈む男はお金の使い方がうまくない」というものがある一方で、同16項「昇る男は少額でも領収書を見る」「沈む男は小銭にこだわらない」という、ちょっと見ると反対のことが書いてあるようなところ。
 
内容を拝読すると、花街で散財をするからお金に無頓着というわけではない、ということかと理解しました。花街で何十万というお金を使っているけれど、数千円の領収書も確認する。ここは分かる気がしました。僕は花街にも銀座のクラブにも行きませんが、小さなお金にいい加減だと、それが積もり積もって肝心なところでお金が足りなくなってしまう、なんてことはあり得る話ですからね。これは経営者として大事な感覚。
 
もう一つ肝に銘じないと、と思ったところが、第1章14項「昇る男は人に不義理をしない」「沈む男は人を不快にさせる」というところでした。正しいことでも、相手が不快にならないように言う、なんてのは当たり前でしょうが、なかなか出来ないことでもあります。

また、「不義理」というものは、やろうとしてやるようなものではなく、気づかないうちにやってしまうもの。悪気はなくて、がもっともクセが悪い、というように、悪気がないから不義理をしてしまうのですよね。そして、そういう人は不義理を繰り返す。IT業界で言うと、取引先の引き抜き、なんてのもそうですね。そのエンジニアのために、と真剣に考えて「うちに来ない?」と軽く声をかけたのだけど、取引先の経営者やマネージャーからは「それってお行儀悪いよね?(怒)」ということになってしまう。また、具体的に誘ったつもりはなくても、当人は誘われたと思っている、なんてのもあります。これも「不義理」に当たってしまう、と言われてもしょうがないところ。気遣いが足りない、と言えるところですね。
 
我々のような仕事では、顧客企業、取引先という「法人」と、お客様、取引先の社員という「個人」の両方に気遣いが必要なのだと思います。もちろん、社内は当然のこととして。
 
結構興味深い本です。一度手に取られてはいかがでしょう。


※文字修正:2013/8/6 18:00 「芸姑」と書いてしまっており「芸妓」に修正しました。

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