「100円のコーラを1,000円で売る方法」を考えてみる
永井さんの「100円のコーラを1000円で売る方法
」を拝読しました。だいぶ前にいただいていたのですが、物語になっているため、一気に読みたいと思って年末にとってあったんですが、実は30日に半日で読んでしまいました。それだけ面白かったんですが。
永井さんも書かれているように、これは以前出版された本の焼き直し、だと思っていたのですが、内容も全然違うので、全く違う本だと言ってもいいと思います。
詳しくは本書をお読みいただくほうがいいと思いますが、僕が個人的に学んだキーワードです。
1.【ラウンド3】 顧客の要望に100%応えても0点
我々B2Bでビジネスをしている人間は、とかく顧客の希望を満足させることに注力します。しかし、特にIT業界では、顧客が満足するシステム=本当に喜ばれるシステム、とは限らないですよね。顧客が言ったとおりに作ればいいのであれば、日本の多くのSI会社は、今の苦労は半減すると思いますし。
真のニーズとはなにか、を考えることができる章です。
2.【ラウンド6】 スキンケア商品を売り込まないエステサロン
エステサロンは行きませんが、床屋に行くとあれこれと整髪料を陳列し、それぞれに定価が書きこまれています。この整髪料は抜け毛にいいとか、こっちは髪をセットするのにもってこいだとか書いてありますが、僕は買ったことがありません。
何か売り込んできても、こちらは色眼鏡で見ていますから、あまり買おうと思わない。いつも行っている床屋さんなので、先方ももう売り込もうとしない。そうなってしまっています。これ以上詳しく書きませんが、営業マンにとって考えさせられる章かも知れません。
3.【ラウンド8】 100円のコーラを1000円で売る方法
本書のタイトルになっている章ですが、この文章だけ見ると「え?あり得ないんじゃない?」と思ってしまいます。また、実際に読むと「ああ、そういうことね」なんて思ってしまうかも知れません。しかし、ビジネスの本質は、いかに自分たちの提供するものの付加価値を高めるか、ということですよね。付加価値という言葉は、昔から言い古されてきた言葉でもありますが、未だに多くの企業の課題にも上がっています。どうすれば、より多くの対価になるのか、ですね。
他にもたくさんあるのですが、前書以上に迫力のある内容になっていますし、我々ビジネスパーソンにとって学ぶべきところが多い一冊でした。あとがきに自分の名前があったのは、嬉しいサプライズでした。永井さん、ありがとうございます。