電子書籍という名前が良くないのかなぁ
電子書籍という言葉が登場したのは1990年頃だそうです。(Wikipedia)
当時は、本を電子端末で読むということが目的だったわけですから、その名前で良かったんですよね。しかし、ブロードバンドが普及し、動画も難なく見ることができ、音声も軽く配信できるようになった現代において、電子書籍って言葉が勘違いを招くのかなぁ、と。だから、どの電子書籍リーダーが良いとか悪いとかいった議論に陥ってしまうのかも。
方波見さんがモバイル端末について「iPhone だ、Xperiaだ、Desireだ、という比較や論争は、意味がないような気がしてならない。」というエントリーを書かれていますが、全くその通りなんです。
電子書籍リーダーとして、iPadが良いとか、kindleが良いというのも意味がない。それはあくまでも、紙の書籍をそのまま電子化した際に、どれが良いかと言っているだけで。(iPadは電子書籍リーダー専用端末ではありませんが)
過去の紙の書籍を電子化することも必要かも知れませんが、電子書籍ってどういうもの?という議論に言ってもいいんじゃないか、と。
ちなみに僕が考える電子書籍とは、あるページでは画面に動きがあり(iPad用の不思議の国のアリスがそうです)、次のページは文字だけなのだけれど、その場面にあったBGMが聞こえ、次のページは1分間のムービーになっているとか、そんな感じです。
後ろ側ではいろいろな技術が動いているのだけれど、読者にとってはその画面を見続けることに違いはないわけです。
先日興味深い話を聴きました。「Eメール」と呼んでいたのは数年前。今は「メール」という。だから「電子書籍」も近い将来には「書籍」になるだろう。なるほど、大局的にとらえるというのはこういうことだなぁ、と感心しました。
未来を創り出すのが経営者の仕事なのだなぁ、と改めて反省した次第です。いや、反省だけなら猿でもやるっていうなぁ。僕も、がんばります!