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スマートデバイス導入プロ集団のイシン社長です。仕事に関係ない話題も多いです。

「債務超過」という言葉を、もっとシリアスに捉えたい

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 森戸さんが「JALの法的整理で思うこと」というエントリーを書かれています。僕もマイレージはJALを使っています。ただ、ここに来てマイレージの見直しは視野に入れています。

 「会社更生法適用」というと、だいたい潰れる予兆のような印象がありますが、本来はそうではなく、その言葉通りに「更正」させるための法律です。とはいっても、たいていの場合は銀行も離れていく、あるいは前倒し返済を要請してくることが多いので、更正することが難しいのが実情です。
 ただ今回のJALの場合は、規模も違いますし、金額も巨大です。なので、銀行としても簡単に離れるわけにはいかない。

 僕が、もっとも怖い言葉が「債務超過」です。8000億だそうですが、企業規模から考えればこの金額が大きいかどうか、という話は別として、要は「債務超過」なんです。会社を経営する人間として、もっとも避けなくてはならない事態なんですよね。

 JALの社員の方々はもちろんOBの皆さんも、この事態をもっとシリアスに捉えないといけないと思うんです。経営陣はもちろんそうですが、取締役全員が辞任することになったわけですから、新経営者のもとで再建していかなくてはならないわけです。その時の大きな目印が、この債務超過だと、僕はそう考えています。これをクリアしないことには、再建は出来ないわけです。

 もちろんこれは、社員だけの責任ではありません。債務超過になっても借金を続けていた経営者の責任は大きいと思います。もっと早く、手を挙げなくてはいけなかったんじゃないか、と。

 と、ここまで書いて、外野の僕がJALの経営者を責めたいわけではありません。会社を経営する人間の一人として、このことは自分も肝に銘じなくてはならないことです。今は順調な会社でも、いつ、何時、こういう瀬戸際に立たされるかは分かりません。リーダーシップを発揮するということは、こういう数字にも表れなくてはならないことだと実感しています。
 キリギリスにならず、アリのように頑張らなくては、と思う週明けです。

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