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ソーシャルメディアROI  握手の対価は本当に計れないのか?

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Hands
ソーシャルメディアの効果は計りにくいと言われる。
それは握手みたいなものだと、言われる。

あなたはソーシャルメディアの「握手の対価、握手の値段」を計れますか?

握手の相手が誰だかわからなければ計れないかもしれない。
しかし、誰だかわかっていたらどうだろう? どう行動するかのエンゲージメントデータが入手できたとしらたどうだろうか?

AKBの場合であれば、ファンが握手しにきてくれたら、だいたいCD3枚は売れるみたいな皮算用も成り立つかもしれない。それだけ熱狂的なエンゲージメントの高い顧客層が握手を求めにくるからだ。

ソーシャルビジネスで最もマネタイズが進んでいるのはソーシャルゲームの世界だ。ソーシャルゲームは利用ユーザーは基本無料でアイテムを有料にするのが一般的な課金形態である。

この場合、握手にあたるのが基本無料でソーシャルゲームを遊ぶことにあたる。その無料利用ユーザーのうち3〜5%が有料アイテムを購入することで、とてつもない利益をあげることが可能となっている。モバゲー、グリーの驚異的な収益性をみてほしい。

握手の対価は、アイテムを有料課金で購入する顧客からの利益になっているのだ。そういう意味では、握手の対価ははっきりとはかることができるのだ。

特 に、アイテム課金が企業側にとって効率的なのは、ユーザーのエンゲージメントに応じたwilling to payの課金体系が可能なためだ。ゲームの中毒度が高いユーザー(高く評価するユーザー)ほどアイテムをたくさん高額購入するのでお金を落とす。そうでな いライトなユーザーは少ないお金を落とす。

これが、握手の対価を巧妙に得るカラクリになっているのだ。

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