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通信業界特殊偵察部隊のモノゴトの見方、見え方、考え方

「立っているお年寄りをグリーン車に乗せるべきだ」と言うTweetから始まった一連の流れに対する、その場に居た自分の思うところ

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前の1月3日の東海道新幹線大混乱を堪能して幕を開けた2014年は波乱の予感?というエントリーでも書いたのですが、例の1月3日の新幹線大混乱の場に私はいました。朝9時半に新神戸駅で呆然と立ち尽くしたところから始まったその日は流石に疲れつつも帰省先からなんとか自宅に戻り、土日はバタバタと諸々用事を済ませている中で「立っているお年寄りをグリーン車に乗せるべきだ」という主旨のTweetから大炎上が起きていた事を知りました。

勿論誰が何に対してどんな意見を持とうが自由な訳ですが、色んな意見やら何やらをツラツラと眺めつつ、とりあえず混乱する新神戸で3時間+新大阪駅で2時間弱待って最終的に最終的に臨時ののぞみで新大阪から新横浜まで立って帰ってきた私が知ってる範囲での現場の事を書いてみたいと思います。

 

例えばこういう事

1. 定刻で1時半頃新大阪着ののぞみ20号以前の西からくる列車はすべて新大阪止まりに変更されていたので、誰かに席を譲る譲らないとか誰かを優先的に案内するとか以前に指定席キャンセルも含め行き場のない乗客が本当に各駅に溢れ返っていた。 


2. 随時編成され運行された臨時ののぞみはグリーン車以外は全席自由席で、グリーン車券は車内で販売されていた。

3. なんとか乗車して通路に立つ乳幼児を抱えた本当に大変そうな家族連れに席を譲るくらい普通にあちこちでやってた。

4. 指定席の通路にまで人があふれている中でグリーン車前後の車両以外からグリーン車に移動するなど不可能。譲る譲らないとか案内するしない以前の話。もちろんホーム上もすれ違いに困るほど人が溢れていて移動自体が困難。

5. 私と家族が新大阪のホーム上で右往左往していた午後2時から4時頃は誰かが誰かに何かを譲ることができる状況ではなく、とにかく自分や自分の家族が目の前の列車に乗車することが精いっぱいだった。

6. 臨時ののぞみが急きょアナウンスされ、入線すると入口に殺到して曲がりなりにも列を作っていた人が殆ど乗れない状況で、自分も3回くらい列に並びなおした。怒鳴り散らしたいくらい悔しかったけど、少なくとも私は横から突入したりせず最後まで並んで乗り込んだ。

これが全部じゃないですけれど、たとえばこういう事でした。

 

誰が誰に何を期待するのか

別になんとかしてあげたいと思ったその気持ちを踏みにじる気はないし、それに対して擁護批判色々言う人たちの誰の肩を持つ気もないけれど、でもやっぱり現場はどういう状況だったかを一度考えてからモノを言ったほうが良いとは思います。少なくとも現場に居た自分はそんな余裕を持てる状況に居なかったし、それはあの最中に東海道山陽新幹線の各駅各列車に居合わせた誰もが一緒だと思います。

そんな中で、少なくとも私が触れた(自身も被害者たる)JR西日本やJR東海の新幹線ホーム周辺にいた方は本当に頑張っていたと思います。ホームのアナウンスも状況の変化を随時伝えていましたし、業務連絡としてスピーカーから流れる声から状況の変化を感じる事もできていましたし、その上での急な入線ホームの変更などもとにかく事態を何とかしなくてはというトコロから来ていたというのは、例えば新大阪の新幹線のホーム上で家族と一緒に右往左往していた私にも伝わってきました。誰がなんと言おうと、少なくとも私と私の家族はそう感じていました。

因みに1ヶ月前から予約して対価を支払っていた結果、予約していた列車の新神戸から新大阪間の指定席はちゃんと利用しました。乗車前から行き先が新大阪に変更になっていたのは知っていましたが、事態が変化してそのまま東京行きにならないかなとかすかな望みを持っていたのですが、結局通常なら15分のところを1時間かけて新大阪まで行き、そこで運行終了となって下車しました。指定席はここで無効となり、あとは自由席で行くか空いている座席を別途押える(実際には臨時列車のグリーン車くらいしかありませんでしたが)かという状況。降りたホームの掲示は折り返し広島行きとなっていました。おそらく東京から来るはずだった列車に車両を振り替えたという事だと思いましたが、別に誰に文句を言う話でも有りません。素直に降りて、そしてそれから新大阪駅ホーム上での闘いが始まったわけですが。

 

ネットに溢れる意見の大半は結局高見の見物でしょ?とは言いませんが

中にはいろんな美談もあっただろうし、その数倍の嫌な状況もあっただろうし、そのいくつかは私も見ましたが、何れにせよ暖かい部屋の中でニュースを見ながらあーじゃねーかこーじゃねーかと想像してる状況からは、寒い中立ちっぱなしで次の列車がいつ来るのかそれに乗れるのか判らないまま並んでいたような現場を想像できないというのは、まぁ仕方ないだろうとは思います。これは結局どういう形であれ非常事態であれば同じことなんだろうとは思います。仕方ない。経験していない事を想像しろというほうが無理だとは思います。その場に居ない事を慮れと言っても無理だとは思います。でも、やっぱり、それでも、あのさぁと言いたくなる気持ちがゼロじゃないのも事実ですけれど。

ちなみに今回これを経験したので、他の事例を見ることがあれば現場の状況はかなり想像できるとは思います。逆に言うと非常時に対する備えということでのいろんなノウハウを自分なりに得られたなという印象はあります。

 

そもそも混乱した中で人はどう行動するのか、たとえば新幹線においてグリーン車とはどういう位置づけなのか、混乱状況に家族と一緒に遭遇したときに自分はどう行動したのかどうするべきだったのか今後はどうするか等など、色々と考える切っ掛けになったのは事実です。

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