静かになった東京電力の記者会見にみる、実名では質問ができないの?という話
今日24日の午後に開かれた東京電力の記者会見が、今までとは打って変わって非常に静かに開催されました。例の停電絡みと原発絡みで非常に荒れた事は既に各所で報じられていますが、それまでと違ったところはただひとつ。
社名と氏名を明かしてから質問する、という条件がついたこと。
なんだ。名乗るのが条件だと動けなくなるの?
その前が酷かったという印象が強すぎるんですが
もちろん報道機関の記者として、伝えるためにわからない事を質問するのは職務としてあるべき姿。ただ、どう贔屓目に見ても質問というより糾弾に近い状況が見られたよなという印象を持っています。そもそも質問している記者に、余りに事前知識が無さ過ぎるんじゃないかとすら思える状態であるにも関わらずひたすら詰め寄る姿勢が見えていたという印象をも持っているんですが、その時点までは別にどこの誰と名乗ることなく質問する形になっていました。
ただ、それが名乗るが条件だと聞けなくなるの?
ある意味、ソーシャルな何かに通じるところがある気がします
Twitterなどで、いわゆる有名人なり著名人なりにいきなり「俺の質問に答えろ」と言わんばかりに不躾に何かをぶつけるという行為が見られることがあります。もちろん人間誰しも知人同士でのナァナァの会話っていうのがTwitterでもFacebookでもどこでもあっておかしくないんですが、ある意味見ず知らずの有名人なり著名人なりにいきなり同じ調子で、ヘタをすると喧嘩をいきなり売りつける形でアプローチし、挙句言いっぱなしでどこかに行ってしまったり、「あいつは俺の質問に答えなかった駄目なやつだ」とか言い始めたり。
それもこれも個人として誰かを特定できないところの功罪のひとつであるという言われ方をする事がありますが、なんだかそれに通じるところがあるような気がします。
でも、記者って媒体という媒介方法を使って広く情報を伝えることを職業としているプロであり、そのため聞き手としてもプロであるはず(あるいは「べき」)だと思うんですけどね。