THE SHOW MUST GO ON:ITmediaオルタナティブ・ブログ (RSS) THE SHOW MUST GO ON

通信業界特殊偵察部隊のモノゴトの見方、見え方、考え方

ある意味、満を持して、という表現が合うかもしれません。日本経済新聞 電子版の創刊が発表になりました。最近殆どアテにしなくなっているけれど受け取り続けているメルマガの山の中にある日経新聞からの創刊のお知らせのメールには、ふと目が止まりました。大した精度を持つわけでもないワタシのメール流し読みの技術でも引っかかるくらい。

ふむ。

 

電子書籍やら既存メディアの存亡とかが散々騒がれている訳ですが

正直な話、ワタシはいわゆる「電子出版」として括られる世界ってのを嬉しいとは余り思いません。常になんらかのデバイスを持ち、画面と睨めっこするっていうのは老眼が厳しくなってきたこの歳にはそれほど楽な作業ではありません。もちろんそこから得られるメリットは百も承知の上で、もちろんそれが活きる局面では死ぬほど使い倒す事になるでしょうけど、でも、なんだか余り好きではありません。

で、その中の一つのお題が新聞な訳です。これはライフスタイルと言っても良いかもしれませんし、あるいはただのノスタルジーなのかもしれませんが、休みの日の朝にお茶かコーヒーでも飲みながら一週間溜め込んだ新聞を順番にめくってコラムの記事やら何やら迄を隅々まで読みつつ、「なんで通販番組とか訳のわからん情報番組ばかりなんだよ~」と嘯きながらつけっぱなしになってるテレビをチラチラと見るときに感じる幸せ。

高度成長期に育った価値観なのかもしれませんけどね(笑

あ、もちろんそれとは別にWeb上で色んな情報を漁るってのは当然やってるわけですけれど、それでもあくまでも全てが並行していて、それこそ電子媒体に全部まとめて欲しいなんてキモチが余り無いんです。ワタシ的に、純粋にワタシ的に、どちらかと言うと見てる自分(というか人)の状況ではなく、デバイスの面から話が先行してるよね、という風に見えてしまうのがちょっと嫌な感じもするし。

 

だって、レイアウトの意味も無ければ、その時間を切り取ったものを後から振り返る事もできないし

新聞の面構成、雑誌のページ構成。文字の大きさ、見出しのつけ方、写真や図版の扱い、そして文章そものも。紙の場合はそれらが全部合わさったイメージとして受け取るものと、そしてその中で述べられている主張なり情報なりが総体としての情報を構成しているわけです。

それに対して電子媒体と呼ばれるもの、これは電子書籍、Webでのニュースやら何やら、その他諸々の多くが、媒体側で情報の出し方を規制してしまうわけです。何しろ基本的に表示媒体はいわば規格品で、その中でできる事ってのはその仕様によって決まるわけです。しかも、おそらく時代によって変わってしまう。今のコンテンツが30年後に今のように見れるかなんて解んない訳です。

紙のようにサイズ(と色?)くらいしか規制するものが無いという自由度はソコには無いわけで、文章としての情報量については同じかもしれませんが、情報を提供する媒体としての総合的な意図というのがソコに見えないし、全体をイメージとして記憶できるものでもない。

1面トップにあの記事が載ったあのころ

みたいな切り取り方、イメージの持ち方が出来なくなるとしたら、紙の衰退ってのは寂しいなと、ちょっとだけ思ったりするわけですが・・・

 

そんな中の日経の電子版創刊の話

実際の創刊は3月23日から。今のところはNIKKEI NET上にある告知サイトの情報だけです。3月1日からは情報が少し増えてくるようですが、個別記事をオンラインで提供するだけではなく紙面構成の情報も合わせて提供するというのが、過渡期としての話なのか「ブン屋」としての意地なのか。でも、どちらであってもとりあえずワタシ的には少し嬉しい。

もちろん海外を見たときに紙からオンラインへの移行に失敗して消え去ったり、綺麗に移行してしまって紙を棄てた「新聞社」ってのが一杯いるわけです。ただし海外の新聞社ってのは日本の新聞社のように大きな規模を持っているっていうのは稀な存在なので、一概に比較する事は誤解を生むのですが、そもそも専門性を持ったところなどはキチンと活きてゆける・・・はずな訳です。たぶん。

ということを踏まえつつ、たとえば同じ経済系のメディアで言うとFTやWSJなどの動きも比較して見つつ、実は25年以上も日経だけを購読してきたワタシがここにいます。

じつは、日経を読んでるですっていうと面倒くさい新聞の勧誘を断りやすかったとか、これでも真面目に仕事に取り組むぞという姿勢を自分でわからせるために敢えて日経だけをとってきたとか、って色々理由とか言い訳はあるんですが、まぁそんなワタシは、電子版で有料購読すると殆ど紙の情報はカバーできるという事実に迷いが出てます。

 

ただ、紙の新聞を無くすと別に問題が出るんです。いや、折込チラシがですね・・・

日経の場合、これは特にワタシの住んでいる場所の問題かもしれませんが、他の新聞に較べて入る折り込み広告の方向が明らかに違います。とりあえず一番良く行くスーパーのチラシは入るのですが、それ以外のところのチラシは殆ど入らず、もっぱら新築マンションのチラシばかりです。

その事実自体はカミさんも理解しているのでOKなのですが、電子版に移行してしまうとコレが入らないわけで、ちょっと困った事になります。なにしろ「さて買い物いくぞ~」となった瞬間に手にとって出かけるくらいの機動性をもったスーパーのチラシを、おもむろにPCなり何なりの電源入れて幾つか操作して画面を出して、スクロールして・・・ 

ワタシの場合、多分面白がってそれをやるとしても2回くらいでしょうね。スーパーの特売情報については紙の機動性は圧倒的だよね、というのがワタシの評価です。

・・・ってのもふまえつつ、さて、どうしようかな。

 

因みに他の新聞はどうしてるかって?日経だけだと偏るでしょうって?そうですねぇ。ということで、実は過去も今でも通勤電車で隣に立つ人の紙面をありがたく読ませていただいております。もちろん今はそれに加えてWebでもそれなりに触れてはいるので、一応情報の偏りには気をつけているつもりではあります。

bibendum_iwa

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コメント
ooki 2010/02/25 11:03

実際に、折り込みチラシのために新聞をとっている、なんて家庭もあるようですね。
一番折り込みが多いから読売新聞、とかで。

今回の取り組みは、僕も大いに期待しています。
まさか、新聞の画面そのままのレイアウトじゃないよね、とか、PCで見るための工夫はしてあるよね、とか、そのためのアプリインストールとかないよね、などなど。

どうなるんでしょうね。有料サイトができることには、内容次第ですが賛成です。

いわなが 2010/02/25 12:47

ookiさん、コメントありがとうございます。
 
多分伝える媒体を変えてゆくというのは非常に大きな決断だとは思いますが、それを有料で行うというのも大きな決断の一つだと思いますね。何かしら提供するためにはコストがかかるのは当たり前の話で、それをExcluciveな形で行うには有料化しかないのは明らか。途中から課金すると大変なことが起きるので最初から有料という形にするわけですよね。
 
個人的には賛成ですけど、(曖昧模糊としている)市場がどういう判断をするか、ですね。

さいとう 2010/02/26 17:53

他のブログにもコメントしましたが、チラシに対する考えは興味深いです。なぜなら、私は有料ならば逆にチラシなどの広告は一切見たくないからです。以下、他のブログに書き込んだコメントを引用させていただきます。

4000円が高いから、気になって問い合わせてみました。

広告はオフにできず、強制的に表示されるようです。良く、リンクをクリックすると強制的に広告を見せられたり、動画のニュースの最初も広告になっています。4000円払ってるのに、さらに広告を見なくてはいけないのでしょうか。iPhone中心の利用を検討しているので広告はかなり迷惑です。もし懸念が事実なら、民放とNHKの悪い所取りのような気がします。

もう少し安くして、広告ありにするか、逆に高いのだから広告一切なしにしてもらいたいですね。

----------回答内容ここから
●回答日時
2010-02-25 20:27:25
●回答
広告の表示・非表示の設定をお客様で切り替えることは出来ませんので、ご了承下さい。

----------回答内容ここまで

----------お問合せ内容ここから
「電子版広告フィルター」(2010-02-25 13:19:13)

●カテゴリー
日本経済新聞 電子版について>電子版全般
●お問合せ内容
電子版で、広告を表示しないような設定にできますか?
特に、ページの切り替わりに強制的に広告が入るかどうか気になります。

----------お問合せ内容ここまで

いわなが 2010/02/27 08:10

さいとうさん、コメントありがとうございます。
 
確かにデバイスによっては広告があると面倒くさいというのは判ります。ただ、日経本紙を普通に購読している私にとって広告が入った状態での4000円が高いとは思わないです。すくなくともそれと同じレベル以上の情報が手に入り、さらに検索や参照といった紙媒体には無い付加価値があるのであれば、月4000円という設定自体は高いと思わないです。
 
情報を得るために払う対価として、少なくともワタシは自分で理解できる範囲です。無料で得られる情報には無料である理由があると思うんですね。同様に有料でないと得られない情報っていうのもあるわけです。その提供媒体が適正な利益を出すために、そしてその場を使ってビジネスを行うスポンサー企業のために広告スペースが存在するのは悪いこととは思わないですね。ワタシの場合。
 
価格の考え方については色々だとは思うのですが、ここで得られる情報に4000円払う価値が自分にとって存在するのかどうか、というのが先にあるんじゃないかな?と思います。


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プロフィール

岩永慎一

岩永慎一

外資IT、日本のIT系を経由して現在通信事業者に勤務。営業やSE、更にはコミュニケーション系を中心にありとあらゆるマーケティング関連の仕事を経験してきたが、現在は通信業界の特殊部隊として常に完全装備で課題に取り組む。

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