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通信業界特殊偵察部隊のモノゴトの見方、見え方、考え方

胸を張ってプレゼンテーションをする、ということ

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いわゆるプレゼンテーションのプロ、みたいな形で人前で喋る役割を持ったのは、思い起こすと1988年。もう20年を超えているんだと考えると恐ろしいものがあります。思えば遠くへ来たもんだとも思いますが、そんなワタシが「アガる」だの何だの言う立場じゃないことだけは間違いないみたいです。

 

思えば遠くへ来たもんだ

ワタシの場合、話をする内容自体をある程度理解していて、あとは全体の時間だけを意識すれば何だか喋れるようになっているみたいです。この性格自体は大学の頃には既にあったらしく、「講釈師、見てきたような嘘をつき」みたいなことを言われたこともあったりはしましたが、とりあえず人前で喋ること自体は嫌いじゃないのは事実。

もちろんそんな性格が就職してからも変わらない訳で、最初の会社で最初は営業だったのですが、全然契約が取れないにもかかわらず話は面白いと言われていたのが上司の耳にも入り、また組織の見直しの中で「無理して営業するよりも、喋り専門で行ったらどうよ?」みたいな話になって新設のデモセンターに移動したのが1998年。そのとき以来ですね。仕事として人前で喋るようになったのは。

 

もちろんずっと喋り続けてきたわけではないですけど

割と新しいものを動かすとか見せるとか、それについて誰かに何かを伝える仕事という部分が多かったのは事実です。あるときはイベント屋、あるときはマーケティング、あるときは宣伝、あるときはプリセールス・・・などなど。その時々に応じて役割は微妙に変わっていたわけですが、とりあえず一環しているのが人前で割りと誰も喋ったことが無いことを喋る役割に回ることが多かったこと。そしていまだに多いこと。

とりあえずワタシはそういう役回りのようです。

 

演出というほどではないけれどテクニックがあるのは事実

世の中、プレゼンテーション講座みたいなのは一杯あるわけで、それぞれはそれぞれの思想に基づいて運営されていたりするのでワタシなぞが四の五の言える立場ではないのですが、それでも時々「お前、本当は仕事としてプレゼンテーションをやった経験があんまり無いんじゃないの?」と思うことはあります。

もちろん人前で喋るという行為をどうこなすかは人それぞれですから、どういうスタイルが正しいなんてのは無いと思います。ただ、こういう時にはこういうテクニックがあるよ、みたいなものをワタシ自身も持っているのは事実。更に、同じ話を何度もやったりする機会があると、喋りながら「この話は前はウケたんだけどなぁ」とか「今日のお客さんの表情からするとこのネタは使わないほうが良いみたいだな」など、口は喋っているのに頭は意外と冷静に色んな余計なことを考えていたりするものです。

因みにワタシの場合、スタイルのひとつの特徴として両手を使って身振り手振り、というものがあります。状況にもよりますが、平気でpptを映し出しているスクリーンの前に出て行っちゃいますし、結構大げさに手を振り回したりします。で、関西人の血が騒ぐのか、どこかでキチンと笑いを取れないと悔しい。最低でも眠らせないぞ!というところは死守する。

でもそんなワタシは片手にポインターやマイクを持たされると、一体どう振舞ってよいのかわからなくなってしまうこともあります。体の動きを止められてしまうような感覚。なんだか落ち着かなくなります。

 

「俺の話を聞け!」(笑

話をする内容自体を自分が理解していないとどうしようもないのは事実。プレゼンテーションのストーリーを覚えている、とかではなくて、自然と最後のオチに持って行けるストーリーであれば久しぶりに喋る内容でも自然に流せて行けたりします。

胸を張ってプレゼンテーションをする。

胸を張れる理由と裏づけがあれば、ワタシの場合には自然と胸を張れるようです。裏側でどうやってネタを仕入れているか、何をどう勉強してるかなんてのは職業上の秘密です(笑)から明かせませんが、確かに手ぶら丸腰では誰かが書いたシナリオ通りにしか喋れない。これでは自分の言葉で喋れない。ワタシの場合には、そんなのはイヤですね。

それこそTwitterのタイムラインなんかはそういったネタを収集するひとつのメディアなのかもしれません。新聞、雑誌、電車の中吊り、Webサイト、RSS・・・ そうやって書くと大変そうですが、何気なく目に触れるものから何かしら考えるようにしておけば、意外とネタは揃うもんだというのがお客さまの前でプレゼンやって20年のワタシの経験なのかもしれません。

でも実はワタシ自身歳も歳なので、モノを考える癖をつけておくというのはボケ防止にも良いんじゃないか?と妙に打算的なことを考えたりもしますが(笑

 

因みに、まれに余りに上手く行き過ぎて、その後が大変になることもありますが

これは状況次第ですが、表面上ヘラヘラしつつ、実は死ぬほど何をどう話すかを考えたりしてる(フリをしている)のですが、演出、内容その他が余りに上手くキマってしまうことが稀にあります。そんな時、それはそれで達成感もあって嬉しいのですが、副作用があったりします。

「今回のこの話は是非、前のときみたいにガツンとやってください!」

嬉しいです。それはそれで。事実嬉しいです。
でも、ある時期そんな依頼に忙殺されてしまうようなことが起きるのも事実。小ネタが多すぎて自分は同じ話を出来ないからやってくれ、みたいな依頼です。

そういう評価事態は嬉しいです。それはそれで。事実嬉しいです。
でも、それだけで嬉しがっていれば済む立場でもないので・・・ たまに薬が効きすぎてしまうと、これはこれで問題。

ま、それでも何かしら人前で喋れという依頼がきて、スケジュールが合うならホイホイと喋りに行っちゃうんですけどね。正直言います。ワタシ、嫌いじゃないです。人前で喋るって。

 

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