オルタナティブ・ブログ > THE SHOW MUST GO ON >

通信業界特殊偵察部隊のモノゴトの見方、見え方、考え方

予算は・・・ 「マイクロメーターで測って、チョークで印をつけて、斧でカットしろ」

»

どの業界の、どんな仕事にもありがちだとは思うのですが、クライアントの立場での支出予算に関しては最初のプランどおり使えた経験はあまりありません。マーフィーの法則をふと思いだしたのですが、昔話でもなんでもなく・・・


マイクロメーターで測って
年度初めでもいつでも良いのですが、予算請求する時には有るべき姿を目指してありとあらゆるケースを考え、それぞれに理由とロジックを積み重ねて最良と思えるプランと予算書を作り、稟議なり何なり必要なプロセスを経て獲得するんじゃないかと思います。私の場合、最初からそんなに細かく考えるなとはよく言われるのですが、会場・規模・内容の概要を決めれば大体のコストは浮かびます。ただ「大体」では話にならないんで、一応裏では大体の仕様を決めて必要な積算を行った上である程度カットされるのを前提に適切と思える保険(マージン)を積み込んで予算作り。
正に「マイクロメーターで測って」状態。


チョークで印をつけて
実施が近くなると実際に企画を詰めてゆくわけですが、たいていの場合予算が確定してから時間が経てば経つほど予算も切り詰める羽目に陥ります。もちろんそれなりに理由があっての予算見直しですから四の五の言う話ではないのですが、管理部門と個別案件毎に切り詰め交渉が出来ればよい方で、多くの場合とりあえず「全体で一声コレくらいカットできませんか?」と、優しい声で厳しい要求を受けたりします。

それでもまだ保険でまかなえる位であれば最高。企画自体を細かく見直して何とかなればまだ良いほう。多くの場合、理由も落としどころも明確ではないのですが「とりあえずこのあたりの金額でこんな感じでなんとかやりましょう」。疲れます。
正に「チョークで印をつけて」状態。


斧でカットしろ
最後の最後までいろんな理由で予算が確定せず、あるタイミングで組織全体に一つの英断が下されることがあります。

「通達。一律XX%カット。」
「え゛ー?!」

「で、あるか」と納得できることは滅多にありません。大抵はえらいことになります。とりあえず目先の仕掛かり案件は何とかするのですが、先々のプランは大幅見直し。あんなに苦労して考えたプランは何だったんだと文句を言っても仕方ないのですが、深酒の原因にはなります。
正に「斧でカットする」状態。


備えよ常に
そこでどんなパフォーマンスを出せるのかが勝負なんだとは思うのですが、とりあえず途方にくれることが多いのも事実。いや、別に今がそういう状況だという訳ではないのですが、業界全体が激変する中、どんな事態にも即応できる特殊部隊だと言いふらしているイベント屋としては「備えよ常に」の精神で下半期の各種イベントの本番の連続に向けて企画にいそしむ今日この頃です。

Comment(0)