Windows Phone で、俳句を詠もう!無料アプリのご案内。
ここのところ、Windows Marketplace 用の、ご当地アプリを開発していました。
現時点で、 無料のものが、2 本公開されています。
1 本目は、PROJECT KySS の相方の開発物です(kuniyasu 名義、私は企画とグラフィックデザインを担当)。
2本目は、私の単独開発物です(SeiSeinDesign名義)。
他にも開発して申請を進めていますので、そのうち公開されるでしょう。
今日のブログでは、私の開発した後者を紹介します。カテゴリは「エンターテインメント」です。
8日の夕方に申請して 15日の午後に公開されたので、こういったシンプルな Silverlight アプリは、実質4~5日で審査が完了するようです。
タイトルは「一日一句」(DailyHaiku)、思いついた俳句を、忘れないうちに記録するためのツールです。
一日一句はあくまで目標で、一日に複数句詠んでも、全く詠まない日があっても、かまわないのですが。
もちろん、川柳にも利用可能です。
なぜ俳句アプリなのか?
私は、俳句にはほとんど無縁ですが、へっぽこ英詩をルカさんに歌ってもらっているように、詩は読むのも書くのも好きです。
過日、地方紙の文化欄で、ノーベル文学賞のトランストロンメル氏の詩の書評を読み、Pope 言うところの
True wit is nature to advantage dress'd,
What oft was thought, but ne'er so well express'd
(日常を、誰も考えつかなかった巧みな表現でイメージさせる)のように思われ、たいそう惹かれました。そのトランストロンメル氏は、英文俳句を書いているそうです。
で、思考の直つなぎ(笑)。あっ、俳句のアプリを作ろう!
私の居住地は、正岡子規の町で、日本でいちばん俳句がさかんですし、これからはご当地アプリが増えてくるのだから、開発テーマとしてちょうどいいではないか、と。
■アプリの入手方法
Windows Marketplace のWebサイトの右上に検索ボックスがありますから、キーワード「俳句」で検索してください。俳句アプリは、この 1 件しかありません。
http://www.windowsphone.com/ja-JP/marketplace
■アプリの概要
このアプリは次のような構成になっています。
(1) 季節選択
俳句を入力したい季節を選択します。
(2) 俳句の入力
俳句を入力します。必要であればルビも入力します。
※全角 19 文字までの入力が可能です。句読点と長音符については入力と記録は可能です。
(3)季語検索
虫めがねアイコンをタップすると、選択されている季節の季語を、bingで検索できます。
(4) 俳句の保存
保存アイコンをタップすると、季節名、保存年月日、俳句、あればルビの記録された季節別のファイルが、Windows Phone のローカルディスクの DailyHaikuData フォルダ内に保存されます。
※ファイルは再利用可能なXML形式であり、CodePrex (http://www.codeplex.com/) からダウンロードできる、Windows Phone Power Tools などを用いてPC上に移動すれば、Microsoft Excelやテキストエディタでそのまま開いて、投稿のための選定や、句集の編集などに利用できます。
(5) 俳句の表示
表示アイコンをタップすると、選択されている季節の俳句が、簡易縦書きで表示されます。1句ずつの早送り、巻き戻し、先頭句へのジャンプ、左フリックによる最新俳句の確認が可能です。(季節名、保存年月日、ルビは、覚え書きのためのデータであり、表示はされません)
(6) 俳句ファイルの削除
各季節の記録済み俳句ファイルを削除できます。誤って削除することのないよう、削除機能はヘルプの最終ページにあります。
※最初の画面の右上に、ヘルプアイコン「?」があります。ご利用になる前に、操作手順および注意事項をご確認ください。
トップ画面は、最初、切り絵にしようと考えデザインしていたのですが、ラフをひくにつけ、俳人のイメージを邪魔しないほうがいい、ツールがイメージを押しつけることはすべきでない、という結論に達したので、色も形も可能な限り絞り込みました。
シンプルなデザインで操作も単純、思考を妨げず、記録できるのではないかと思います。
■IT 俳句を、詠んでみる。
アプリを申請しようとして、はたと気づきました。
動作確認は適当なテキストでできますが、画面キャプチャを撮るにはサンプルデータが必要。
ということは、俳句を作らなければならない。しかも、入力画面では、字あまりの句が見本として必要。ページ送りのキャプチャを撮るには、1ページ以上の数の句が必要。仕方なく、慣れない俳句を詠むことに。
徹夜明け朝顔の青目に刺さり
デスマーチというわけじゃないんですけどね。
蜘蛛の巣のノードにしがみつく露の群
おお、これはXML屋ならではの句ではないか!(自画自賛)
蝉しぐれ霞む生のシーケンス
生命はシーケンス。
節電で変える壁紙石清水
視覚から涼しく。
VSの叱咤激励富士詣
まだ一合目でしょうか。
bingって答えを撫でる茗荷の子
Web上に答えを見つけて喜んでいる、初心者の様子を詠んでみました。
秋深しインテリセンスと語る夜
語り合う相手は VS のようです。
あかねさす初期化の網の夜の底
どうやら、初期化できていない箇所があり、徹夜していたようです。
遠雷にPCを切り目を瞑る
にもかかわらず、天候不順という邪魔が入ったようで。
葛饅頭つるるんバグが解決し
デバッグ成功で、あわしま堂の菓子を買ってきたようです。
テスト終了空蝉となりしプログラマ
ひとつ片付いた模様。しばらく、もぬけの殻でしょう。
窓開ける雲海の先の未来かな
Windows プログラマには、クラウドの先に、未来が輝いて見えるようです。
データを預けてみたし雲の峰
さっさと預けてしまえばいいのに。
マンゴーはスマホの季語と覚えたり
ああ、開発していたのは、スマホアプリなのね。
マーケットプレイス航海日和かな
公開日和。俳句で、ダジャレ。この辺で擱かなければ、ギャグになる懸念が。
皆さんも、IT 俳句を、どうぞ、一句。