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~攻撃は最大の防御なり~正解のない対策を斜めから斬る

耳に入ってきてしまう「携帯の会話」をつい聞いてしまう理由

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興味深い研究がされたようです。「こんなケース」に遭遇すると何となく気になっていましたが、予測不能な会話の内容を「その場」で聞ける側だけの情報から推測する。。。日本語変換の予測よりも難しいのかもしれないと思うのです(笑)

「携帯の会話」を、つい聞いてしまう理由

誰かが電話で話している声は、その場にいる2人が会話している場合よりも、聞き耳を立てずにいることが難しい。電話の場合、こちらには会話の一方の側しか聞こえないにもかかわらずだ。そんな、一見矛盾した現象についての興味深い研究が、『Psychological Science』誌に9月3日付けで発表された。

今回の研究は、コーネル大学の心理学者チームが「インフォメーション・ギャップ」モデルを利用して行なった。インフォメーション・ギャップ論は、1990 年代に経済・心理学者のGeorge Loewenstein氏が最初に提唱したもので、人間は、互いの持っている情報に差(ギャップ)があるとき、特に注意を引かれるというものだ。

太字にした部分に興味を持ちました。これって噂話でも同じですよね。噂話などは、情報ギャップを埋めながら話して埋まったあとは、それ以上の推測をしてしまうもの。想像の限界を超えた妄想のような世界です。が、これ自分事でなく他人のことだから勝手な話を展開できるのです。

特に情報ギャップで言えば、インターネットの情報にギャップを感じています。誰でも見れるものなのにギャップなんかあるはずないだろう。と思われがちですが、誰でも見れる情報だけを頼りにしていることが多くあります。極端な言い方をすれば、どこかからしか入ってくることがない情報は、本当なのか?と、見極め眼力を養う必要があります。

あとは特に意味がないことを

A:「実はね・・・」

B:「どうしたの?」

A:「うぅん。。。いや、何でもない」

B:「何でもなくない!どうしたの?」

ちょっと大げさな感じもしますが、日常でよくあるケースだと思います。

携帯の会話で聞こえるのは片方だけです。一方の会話を聞いていれば、おおよそ相手が話しているだろう内容とか、感情の状態などがわかるものです。

大きな声で、自分の携帯番号を伝えている人も多くいます。実際にイタズラ電話の攻撃にあい、番号を変えたケースを知っています。

携帯電話は「いつでも、どこでも」使える便利なものです。マナーと言えば聞こえは良いですが、情報漏洩と言えばどうなのでしょう? そんなものない!と言えるでしょうか?

特に聞き耳を立てなくとも、聞こえてくることが多くあります。それマズイんじゃないの?と思われるような内容や、物騒なことが聞こえてくることもあります。80年代後半のころは携帯の普及率も低く、人前で携帯でこれ見よがしに話す人もいましたが、時代は変わっています。

聞こえてしまうような場所で会話することは、マナーの上でもよくありません。場所を変えて話す人も多くいます。聞こえないようにするには、聞こえないような場所を選ぶしかありません。

その場にいる2人の会話よりも、携帯の会話に興味があるのはわかりましたが、いずれも会話に興味を持ってしまったり、聞こえてきてしまうものは、聞くか聞かないかの違いだけで、一方的であってもダダ洩れしていることです。

情報セキュリティ標語筒抜けだ、そんなところで、話さない

誰かの会話が聞こえてくるならば、それと同じことを自分もしているのです。自分がしているときにはわからないもの・・・って当たり前ですが、当たり前のことが結構大切ですし、出来ていないものなのです。

気をつけたいものです。

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