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~攻撃は最大の防御なり~正解のない対策を斜めから斬る

インフルエンザに便乗する狙う側の強みと狙われる側の弱み

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新型インフルエンザの警戒レベルが5になりました。既に便乗した悪意のツールも出回っているようです。実際のウィルスである菌も増えていくのでしょう。それに拍車をかけるように、ネット上にはデマ情報や悪意なものが出回っていくことが、容易に想像できます。

豚インフルエンザの感染拡大に便乗したスパムに続き、ユーザーの不安に付け入ろうとするマルウェアが出現した。米Symantecが4月29日のブログで伝えた。

 このマルウェアはメールに添付したPDFファイルの形で出回り、「Swine influenza frequently asked questions.pdf」(豚インフルエンザについてよくある質問)というファイル名が付いている。

 ファイルを開くと豚インフルエンザについての解説文が現れるが、同時にAdobe AcrobatとReaderの脆弱性を突いて情報を盗み出すマルウェアに感染する。

水際で防ぐために、空港などでは大変な作業のようです。出来ることってそれなのでしょうか? どうも、ニュースを見ていても、水際対策が本質とは思えないのです。感染は時間の問題だと思います。

コンピュータのウィルスならば、水際対策でも十分です。逆にそれがもっとも効果的だからです。

ここで気になるのは、現実世界である新型の感染拡大と、それに関する仮想空間での情報のかく乱、悪意なツール、犯罪・・・などです。

新型の感染拡大については、うがいなどの予防以外、流れに身を任せるしかないと考えています。それが現実的だと思うからです。

仮想空間では、情報のかく乱が起き、操作もされるでしょう。実際の感染拡大よりも、これらの正しいか疑わしい情報が、雪だるま式に大きくなっていくことに脅威を感じます。悪意なツールもより悪質化して、クリックしたくなるような見出しになり、PCの感染拡大に大きく働くでしょう。

犯罪は、インフルエンザに有効とされる薬タミフルを入手する方法とか、99.999%の菌を防げるマスクなど。。。実際には存在しなくともいいのです。必要な時期に欲しくなるような「ものに見えれば」・・・ただ、それだけです。

普段から出来ていればいいのですが、こんなことが起きるからこそ、考えるきっかけがあるのです。

急いで判断することも時には必要ですが、急がなくとも。。。なるようになるのです。守るために一呼吸置くことが、何より大切だと思っています。

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