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~攻撃は最大の防御なり~正解のない対策を斜めから斬る

住所という「文字情報」から、色々できる「地図画像情報」に変わるイノベーションの功罪

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前回のコラムが掲載された翌日の11月10日、Google「マイマップ」、削除しても情報が残る問題 「早急に対応する」というニュースが流れた。つまり、一度公開されてしまった情報がGoogleの膨大なサーバから削除されるには、時間がかかるために、タイムラグが生じるという問題だ。もしも、検索結果など削除されていない場合は、専用フォームからリクエストをかけると、優先的に処理されるという。前回のコラムが掲載された翌日の11月10日、Google「マイマップ」、削除しても情報が残る問題 「早急に対応する」というニュースが流れた。つまり、一度公開されてしまった情報がGoogleの膨大なサーバから削除されるには、時間がかかるために、タイムラグが生じるという問題だ。もしも、検索結果など削除されていない場合は、専用フォームからリクエストをかけると、優先的に処理されるという。 

情報漏洩で考えれば、住所や名前などの個人情報は、後を絶たないほどに事件が多く発生してます。 

写真付き住所録がネット上に出回っているのを見たことがありますが、高機能なこのマップだと、色々見えてきます。ストリートビューなども使えば、端末画面の中だけで、相当の周辺情報を得ることができます。Googleのプライバシー問題:洗練された全展望監視パノプティコンの世界(2008.8.24)

例えば、プロフなどをきっかけにして知り合い、実際に会うケースがある。これ自体は不思議ではないが、1つ問題がある。携帯電話でのネット利用が広がったことで、ユーザーが自分への書き込みにすばやく返事をする傾向が出てきた。その結果、相手の性格を理解する前に会う約束をし、変質者に遭遇するといったリスクが高まっている。結局殺害されてしまうなどの悲劇もここ数年目立つ。

プロフは、名前の通り「プロフィール」です。利用者は高校生くらいまででしょうか?大学生になると、mixiなどのSNSに移るようです。このプロフには、そこまで書いちゃマズイだろう!と思える具体的なことや、通っている学校名からクラスに至るまで、自ら特定自分情報を開示しています。

リテラシーも何もない、いきなりインターネットする人たちが、インターネットってイメージもないままに、携帯電話から繋げています。この携帯電話だと、常に身につけている分だけ、インターネットよりも身近な親近感が強いようです。

利用者にとって良いことだけであれば、身近な端末は「最高のツール」になりますが、都合の悪いことや見たく聞きたくないことまでも入ってきます。この手の中にある身近な端末は「最悪な武器」に変わってしまいます。

プロフが問題となる事件が多くなってきました。プロフを卒業してSNSに移った人たちも、プロフ感覚が抜けないままに、SNSを気軽に使っています。匿名なのに十分に詳細がわかってしまう日記を書いている方が多いです。

ご丁寧にルート案内まで教えてくれますし、付近を検索までしてくれる便利なものまで提供してます。

この日記と様々な情報を連動させてしまえば・・・凄いことになってしまいます。

気をつけるのは、個人情報だけではない。ブログやSNSなどで問題となりやすいのは、所属する企業に関する情報漏えいだ。個人ブログなどでは、機密情報などへの意識が薄くなりがちだ。

考えられるのは、企業として公開していない情報を事前にブログなどに書き込んでしまうといった失態だ。場合によっては、規約違反となって解雇される場合もあるから、注意しなくてはならない。また企業側も、こういった情報漏えいのケースがあることを認識し、規則として押さえておくことも必要なのだ。

既に企業でも、営業の方が使っていると思われる顧客先の一覧を地図に乗せて使っているケースもあります。この顧客先は、単一情報だけであれば、相手が企業ならば「既にどこかにある情報」ですが、個人の方だと、そういう訳にもいかないでしょう。

例えば、顧客一覧地図を使っている会社は、オンリーワンな企業でない限り、競合他社が存在するはずです。

競合他社から見れば、その企業の顧客一覧が高機能な地図上で利用できてしまうのです。こんなに便利な事はないでしょう。社員が企業内から顧客情報を持ち出したわけでもなく、企業が現在自社内で使うために作った地図なのですから・・・

一方で、既に知られている「どこかにある情報」であっても、単一情報が集積すれば、別な付加価値情報に変わっていきます。集積されてしまった企業からすれば、お互いに教えたくない括りの中に入ってしまいます。その作成者である企業の商品やサービスなど。。。

単に住所の文字情報が地図に載っただけですが、高機能な地図だと、色々できてしまいますね。

ネット上には、オープンソースインテリジェンスが、ごろごろと転がっています。使い方を今一度確認してみてはどうでしょうか?

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