大統領の個人口座から盗まれる←→世界的規模の金融テロ～どっちもコンピュータ犯罪
フランスのニコラ・サルコジ大統領がインターネットで銀行口座情報を盗まれる被害に遭ったという。セキュリティ企業のMcAfeeがブログで伝えた。
それによると、サルコジ大統領の個人口座が9月にインターネットバンキング詐欺に遭い、個人情報が盗まれた。盗んだ側は大統領の口座であることに気付かず、少額の現金を引き出しただけだと伝えられている。
少額しか引き出さなかったのは、盗んだ情報が有効であることを確かめ、被害者が気付いていないことを確認する目的だったとMcAfeeは見る。
大統領がフィッシング詐欺の被害に遭ったとは考えにくいが、守りが手薄なコンピューターを使っていれば、誰でもネット閲覧を通じてクライムウェアに攻撃される可能性があるとMcAfeeは解説。フランスでは今年、インターネットバンキング絡みの犯罪が9％増えたという。
大統領なんて聞くと、もの凄い預金があり事件も大きかったのか？と勝手に考えてしまいます。
McAfeeの見解によれば犯人は様子見のようだった。ここで２つの疑問が浮かぶ。
１．何で気がついてないことを確認しながら様子見したのか？
間髪入れずに、大きく盗ってしまうことが十分に可能だっただろう。犯人側だって、小さく盗っても大きく盗っても犯罪には変わらないのだから・・・
もしかしたら、残高が少なかったのかも(笑)。。。だったら、少額被害は納得できます。
２．その盗まれたIDやパスワードは、どうやって入手したのか？
記事によれば、インターネットバンキング絡みの犯罪が９％増加らしい。まさに今回のもネットバンキング！そのもの。大統領だからってネットのフィッシングに遭わないとは言えない。決してセキュリティが手薄だったとは考えたくないが、実際にはわからない。
もしかしたら、大統領が典型的な情報詐欺に遭ってしまった。踏んでしまったのか？。。。それ以外に説明がつなかい。名前とか誕生日とかペットの名前でない限り。
それほどに、インターネット犯罪が接近しているのでしょう。
大統領のセキュリティは、少なくとも我々のセキュリティよりも高いでしょう。だとすれば、対岸の火事ではなく、身近な問題です。
これが世界的規模で発生すると、このようになるのかもしれない。
一方で、「金融市場崩壊はテロ」説が登場：背景には「ネット金融市場の脆弱性」によれば、
テレビ史上でも1、2を争う、なんとも非現実的な瞬間というべきだろう。アーカンソー州の前知事マイク・ハッカビー(Mike Huckabee)氏が、このところわれわれが経験している市場の激烈な変動の背景にはテロリストが暗躍していると示唆したのだ。[Huckabee氏は大統領選に出馬した共和党の政治家で、福音派の牧師でもある。現在、FOXテレビの大統領選コメンテーター]
Huckabee氏は[上に動画を掲載したFox Newsの番組において、]こう語った。
「金融市場にいる友人がこの12日間を慎重に分析した結果、市場操作が行なわれた気配があると指摘した。毎日最後の30分に、異常に大量のコンピューター取引が殺到している。友人は、経済テロが現在の状況に多大な影響を及ぼしている可能性を示す、現実的な証拠だと考えている。(中略)この現象の背後にいるのはインターネットのページを読んでいる一部の人々ではなく、金融機関を所有している人間に違いない」
大統領選挙まで２週間、何かと話題の多いアメリカです。色々な意味においてターゲットになりうるし、思惑も大きく関わっているでしょう。
その一例として引用されるのが、フランスの金融機関ソシエテ・ジェネラル(Societe Generale)の元トレーダーでハッカーでもあるJerome Kerviel容疑者だ。同容疑者は2008年1月、基本的にたった1人で世界的な金融パニックを引き起こした。
これほどの大事であれば、テロというレベルですね。テロではありませんが、先日のユナイテッド航空の株価急落問題にしても、金融界にパニックが発生したって事で言えば同じです。
さらに今年9月には、別件の株価操作に関して、ハッカーたちが2年の実刑判決を受けている。[2006年から2007年にかけて、インド在住の3名が、オンライン・トレーダーたち数十人の口座をハッキングして大量に株を購入することで、所有していた株で儲けた事件]
など・・・インターネットを使った世界規模の犯罪です。影響が大きければ、それはテロと呼ばれるようになるのでしょう。
どちらも、受け身な状態で回避できるものではないです。よりタンス預金が増えると、今度は窓を割って侵入するドロボウに変わるだけです。
一番いいのは、何もないことかもしれませんね(笑)