オルタナティブ・ブログ > 夏目房之介の「で?」 >

夏目房之介の「で?」

仕事場マンションのガーデニング

»
しばらく前、戸越の仕事場マンションの国道沿い植え込みが、変わった。僕はガーデニングに趣味がないし、知識もないが、品がよくて素敵なガーデニングだった。色味も抑え目で、緑や白、紫など、落ち着いた色彩の中に、よくみるとぽつっと小さな花が咲いていたりする(写真のサボテンに、こんなかわいい黄色い花が咲くことを、初めて知った)。配置もゆったりと空間があって、美しい。何となく「イギリスっぽいなあ」と思いながら、毎日感心して眺めていた。聞くと、マンション住人が自分の趣味でやられたらしい。その後、たまたま、エントランスのほうも、あきらかに同じ方の趣味と思われるガーデニングに変化中で、作業中のその方に図々しく声をかけた。国道沿いのは、やはり英国式らしいが、なんでそう感じたのか、自分でもわからない。エントランスのほうは、イタリア風とか。植物はオーストラリアのものらしい。発注すれば百万くらいはかかるんだそうだ。ボランティアでされているというのだが、ありがたいことである。若いころは、植物にも花にも興味がなかったが、年齢をかさねていくと、植物に惹かれるものが強くなる気がする。いつも歩く道に見事な庭や植物があると、ひそかに感動していたりするんである。
今は、写真のようにかなり繁茂して、空間のあいた美しさはないが、季節の生命観を感じる。
サボテンの花.JPG裏口横.JPG
Comment(0)