オルタナティブ・ブログ > 夏目房之介の「で?」 >

夏目房之介の「で?」

硬膜動静脈瘻、でした!

»

先日、生まれて初めて腦MRIなるものにかかった。
その結果、硬膜動静脈瘻という病変が発見され、カテーテル検査入院というものをすることになった。
とりあえず緊急性はないので、しばらく後にやろうと思っている。

なぜ、そんな仕儀になったかというと、そもそもは昨年暮れから、突如、左耳に音が聞こえ始めたのである。「シュゴッ、シュゴッ」とか「ピーフ、ピーフ」とか、規則的に音がする。どう考えても、脈動と一致しているように思えた。
当初は、「ストレスだろう」ぐらいに考えていたが、あまりに長く続く上、次第に音が大きくなる気もしたので、ちょいと不安にはなってきた。ところへ、友人から「いい腦MRIの医者がいるので、必要なら紹介する」といわれ、その気になったのだった。
まあ、たいしたことにはなるまいが、ひょっとして脳溢血とかの前兆だったらまずいしな、ということで受診したわけである。
あにはからんや、医者は「メールでお送りいただいた症状は、典型的な硬膜動静脈瘻のものなので、間違いないと思っていました」とのたもう。

では、硬膜動静脈瘻とは何なのかというと、ネットで調べたかぎりでは、こんなものである。
動脈と静脈は末端でつながってはいるが、そうではない部位の動脈と静脈が癒着したりして、穴があき、動脈の血液が静脈に侵入してしまう病気だそうだ。その血液が静脈を通って心臓に行くのであれば、さしたる問題はない(といっても、耳の音はそのまま)。が、もし逆流したりすると、場合によっては脳内出血などを引き起こすので、何らかの手術が必要となる。
で、MRI検査の結果では、それが危険な状態であるかどうかは、わからない。したがって、カテーテルによる検査が必要となる、というわけなのだった。

DSC_0281.JPG

写真は、担当医の説明のときに写した僕の左耳側の動脈血管だそうである。右のほうでぐにぐにっとなってるあたりが、どうも病変の部位らしい。
というわけで、当面問題はないのだが、病気誇り的なご報告に及んだ次第である。景気の悪いわりに長文で申し訳ないのであった。当面、健康状態は問題ないので、ご安心あれ。

Comment(0)