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夏目房之介の「で?」

京都国際マンガミュージアムの国際会議

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http://www.kyotomm.jp/event/study/isc07.php
2015年9月25~27日、三日間にわたって京都で「マンガ研究」を巡る国際会議が開かれ、参加してきました。僕の発表は二日目の、なぜか「展示」に関するものでした。この国際会議は、京都精華大学のジャクリーヌ・ベルント先生によって主導され、文科省の援助で2011年から行われ、今回が7回目で区切りとなるそうです。知的文脈の異なる世界との対話は、なかなか噛み合わなかったりして、まことに困難なものですが、それだけに興味深いものでもあります。日本や海外で、このような交流が行われえたというのは、京都精華のスタッフ、とりわけベルント先生の努力と根性(笑)があってこそだろうと思います。僕も三日間、全部ではありませんが参加しましたが、さすがに最後の日は脳のキャパが一杯になってしまい、もはや情報を受け取らない状態になってしまいました。議論は果てしなく続き、もはや体力も限界で、最後までいられない状態でした。それを考えると、スタッフやベルントさん(彼女は議論を回し通訳し八面六臂の活躍でした)の耐久力には驚嘆するほかありません。こうした交流が今後の日本のマンガ研究、あるいはその周辺に、どれほどの種をまいてくれるかを思えば、感謝せざるをえません。ほんとに御苦労さまでした。一区切りということで、お疲れ様でした。そして、ありがとうございます。ベルントさんの業績はもっと評価されないといけませんね。
プレゼンテイションに関しては、アダム・L・カーンさんやニール・コーンさんの発表はさすがにうまかったです。日本はもっとプレゼンテイションの技術を磨く必要がありますね。吉岡洋さんの研究と展示の話、石田佐恵子さんの初期テレビCMの話なども面白かったです。

京都国際マンガミュージアム/京都精華大学国際マンガ研究センター 第7回国際学術会議 コミコロジー:理論と実践を組み合わせる新《研究》...
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