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夏目房之介の「で?」

『相棒season12 元日スペシャル』

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http://news.ameba.jp/20140101-11/

 最初のしばらくを風呂に入ってて見逃しましたが、大体話はわかった。なかなか見ごたえがありました。例によって和泉聖治監督、太田愛脚本。面白い確率高し。今回の大物ゲストは中村橋之助。この人、演技が完全に歌舞伎。水谷豊の芝居とはまったく質が違うのだけど、その対決がかえって楽しめた。
 こないだ録画で観たのは、就職難の中頑張って医療系の資格も取ったのに、いい職につけず、かえってどんどん悪循環でアパートを追われ、ネットカフェ難民になり、周囲からは彼に問題があるとみなされ、彼女にも去られ、ついに名義貸しに手を出して破滅し、他殺に見せかけた自殺をした青年の話があって、たしかに事実こういう状況はありうるなと考えさせられたけど、観終わったときの気分はよくない。解放感がないんですね。たまにはいいけど、やっぱり観終わったときの気分が抜けてくれないと、ドスンとくるものがあっても、「面白かった」にはならないんですよね。基本的に娯楽体質で、『相棒』に期待してるのも、そこなんですね。いい悪いは別にして、僕はそういうふうにTVも映画も観てるってことですね。

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