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夏目房之介の「で?」

『トリック 新作スペシャル3』

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http://www.tv-asahi.co.jp/trick-shinsaku3/

12日放映の録画。いや、もうひたすら悪ふざけ満載で、こういうの大好き。
冒頭、お宝を秘めた地方の旧家の主が亡くなる場面で、臨終を告げる医者役がケーシー高峰って時点で笑ってしまった。しかも、いつものケーシー風味のギャグかましれくれるし。
しかし、こないだやってた初期「トリック」の傑作選を見てたら、阿部寛も仲間由紀恵も若い。2000年放映開始というから、もう13年前か。安部寛はこれと『西洋骨董洋菓子店』で注目した記憶がある。よしながふみさんも、『西洋骨董洋菓子店』を描きながら『トリック』を観ていて、「千影(安部寛の役)、アベちゃんだよねー」とスタッフと話していたとおっしゃていた。背が高くて、格好いいんだけど、ひどく不器用ってのがハマリだった。仲間も『ごくせん』でポピュラーになった気がするが、二人ともマンガ原作がらみで人気者になってきたし、そういうタイプの芝居になってる。逆に言うと『トリック』がすでに「マンガ的」な演技で「悪ふざけ」の虚構レベルの世界観を作り上げていて、その頃までには「マンガ(原作)的なTV演出」っていうのが確立してたのかもしれない。

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