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夏目房之介の「で?」

小沢昭一さん逝く

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http://mainichi.jp/select/news/20121210dde041060097000c.html

以前、ラジオでなぜか「孫」について語るということで共演させていただいた。想像通りの方で、話のリズム、人に接する感覚、言葉の選び方、様々な意味ですぐに近寄れる、壁のない感じを受けた。多分、東京生まれの肌合いがお互いにあったからだと思う。いつまででもお話を伺いたいような思いが残った。ご挨拶すると、永六輔さんなどから話を聞き、僕の本なども読んでくださっていた。あの大俳優、大芸人の小沢さんに読んでいただいただけでも嬉しかったのに、お世辞とはいえ「ファンなんです」といわれて、真底嬉しかった。どこかで同じ感じ方をもっていたのだろうなと思う。あんなに楽しかったトークはめずらしい。
若い頃は、映画も観たし、仕事しながらラジオ「小沢昭一的こころ」を聴いていた。「そのこころは、またあしたのこころだ~」という声の響きが今でも耳に残っている。落語を聞き逃したのが心残りです。

心よりご冥福をお祈りします。

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