オルタナティブ・ブログ > 夏目房之介の「で?」 >

夏目房之介の「で?」

『魔法少女まどかマギカ』

»

アニメ『魔法少女まどかマギカ』全回を観てみました。
面白かった。「魔法少女」物そのものをロクに知らないけれども、構造がそのジャンルのパロディというか、メタ物になっているのはわかる。メタ物にするときの、一種の「悪意」も効果的だし、同時にそれを最後にまとめる力技もなかなかだと思う。そもそも、メタにすると、本来的に話は終わらないし、まとまらないのがホントなのね。ほぼ、宗教宇宙観になってますが(「セカイ系」というより「ウチュー系」?)、ギリまとめましたってとこもイイです。
また、魔女世界を描くときのアニメーション映像も実験的でなかなか面白い。

とはいえ、個人的にはこのキャラ・デザインでなかったら、もっと入れたとは思う。好み的にダメな系統なんですね。それと「私なんて」っていう女の子(男の子でも同じか)が実は・・・・っていう話そのものが、イライラしちゃってダメってとこもある。多分、僕自身が十代にそういう人間で、それを乗り越えてきたので、コンプレックスからの嫌悪もあるかもしれないですが、すっごくイライラするんですな。この二点が違ってたら、かなり好みな作品だったかも。
でも、これは劇場用で2時間くらいにしたほうがいい作品かも。ま、するんだけども。

Comment(0)