オルタナティブ・ブログ > 夏目房之介の「で?」 >

夏目房之介の「で?」

興奮! メビウスさんの誕生パーティ

»

いやーー。シアワセだった。
仏大使館主催のメビウスさん誕生日パーティに行ってきた。
僕はだいぶ前にアングレームでメビウスさんに会っているが、もちろんメビウスさんは忘れているわけで、明日のトークのためにご挨拶をしがてら、明日のトークのための情報収集。
会場には今回のイベントの主催側である藤本由香里さん、原さん、野田さん、鵜野さんも勢ぞろい。若干の打ち合わせなどもしつつ、遊泳する。会場には、小野耕世さん、永井豪さん、藤原カムイさん、村田蓮爾さん、谷口ジローさん、とりみきさん、寺田克也さん、小池桂一さん、手塚真さん、ジャンポール西さんなどなど、錚々たるメンバーが・・・・。メビウスさんとお話して、ただでさえ興奮しているところに、この人々とお話できて、もうテンション上がる上がる。

村田さんとは、メビウスの柔らかな曲線が持つ奥行きや、その自由さなどについて影響を語り、なるほど、村田さんの線にもそれがあるなあと思ったり、谷口さんとはたんに絵が似ている似ていないというところに留まらない、もっと別の何かすごく魅力的なもの、普遍的な「絵の思想」のようなものを、どう言葉にしたらいいかという話をし、小池さんとは大友さんとは違う受容の方向を持つ小池さんの、コマについての考えを伺った。大友さんは、基本的に客観的な遠い視線の世界観があり、スクェアなコマ構成の中でメビウスを受容しているが、小池さんは米西海岸的なドラッグ・カルチャー系の受容で、そこにコマの自在さの受容もあるんだと思った。小池さんは、メビウス以前に真崎守が好きだったという話も腑に落ちた。
小池さんの言葉で、これは美しいな、明日使おうかなと思ったものがある。
「僕はコマって音楽だと思ってるんです。時間だから・・・・」
おお、なるほど、小池さんのコマにはリズムだけじゃなくハーモニーもあるし、と思ったのだった。

てなわけで、いろんな人と、明日のための情報収集と整理もありつつ、楽しい会話を楽しんだ。メビウスさんの誕生日を祝い、強硬スケジュールでお疲れでないことを祈って、明日のために寝よう! けっこう興奮してしまって、もう少しで本番前に燃え尽きるところだったよ。

あ、そうそう。とりさんとは、『遠くへいきたい』をフランスで出したら、評判がよかったという話とかをした。小池さんの『ウルトラ・ヘブン』も売れているんだそうだ。

それと藤原カムイさんは、24歳頃に「アルザック」を見て描いた翼手竜に乗った人物の絵のコピーをメビウスさんにあげていた。

追伸
とり・みきさんのブログに関連記事が・・・・。
http://www.torimiki.com/

とりさんのブログに写真が載っていたので、僕もウーノが撮ってくれた写真を紹介しよう。

Photo  メビウス氏と歓談。メビウスさんはほんとにイイ人で、誰にでも終始にこやかに対応してくれるが、かなりの強行スケジュールで、じつはお疲れなのではないかと思う。ちょっと御茶ノ水博士みたい。

Photo_2 右から、小野耕世さん、僕、メビウスさん、藤原カムイさん。会場は、赤坂の山王パークタワー27階のレストラン。

会場が9時までだったらしく、帰るように何度も促されたが、なかなかみんな出ない。僕は、とりあえず店の外に出て、明日のスタッフと少し話しをして帰ろうかと思って待っていたが、いつまでたっても出てこない。ようやく出てきても、一向に動かない。しびれを切らせて、寺田克也さん、とり・みきさんと三人で先に下りて帰ってしまった。寺田さんは「仕事しなくちゃ」といっていた。とりさんとは銀座線のホームまで一緒して、中途半端に腹が減ったといいながら別れた(食べる余裕が全然なかったのだ)。
僕はこういうときにグズグズ動かないで溜まっているのが本当に苦手で、大抵一人でサクサク先に行ってしまう。そんなに話したいのなら、場所を移して落ち着いて話そうよ、といつも思うのだが、どうしてみんな動かないんだろう。

Comment(1)